こんにちは、ムシムシしてますか? なまはげおじさんですよ。今日のブログは公立上位校の部活動についての特集記事第2弾です。
前回の記事はこちらです。
なぜ幕張総合は部活動実績がすばらしいのでしょうか。
いきなり結論から。
前期選抜でそういう生徒を集めているから。
・・・どういうことか、説明していきます。
幕総&君高の前期選抜では部活のスターが有利
公立上位校の部活動といえば、やはり幕張総合と君津でしょう。だって、前期選抜のシステムが特徴的ですもん。
なまはげおじさんは、 幕張総合と君津の前期選抜の入試システムについて、類似点があると考えています。
両校とも、部活動で活躍した受験生に有利なのです。
両校の前期選抜のシステム、ご存知ですか?
幕張総合、前期選抜のシステム
二段階選抜で「調査書」加点が50点もあるのが幕張総合の前期選抜。
加点については、部活動でこのような成績を残せていたら高く評価しますよ、という書類を公表しています。
ご覧のとおりです。「エについて加点(上限50点)」とあり、「エ」とは「部活動の記録および特記事項」です。たとえ生徒会長として全校生徒をリードする活躍をしても、幕張総合ではまったく加点されません。部活動のみです。すがすがしいくらい部活動のみにふりきっています。
幕張総合は過去の入試でいろいろありましたから、受験システムが以前に比べてずっとオープンになりました。加点対象の基準までホームページで具体的に提示しています。いくつかの部についてご紹介します。
こちらが幕張総合の求める選手の基準です。
おわかりいただけるでしょうか。支部総体で優勝しましたとか県大会で1勝しましたとか、それくらいじゃぁお話にならないみたいですよ。もっともっと高いレベル、具体的には千葉県のトップ選手を求めています。そりゃあどの部も強いわけですよね。
ここまで具体的な基準を公表しているのは、この高校くらいです。
乱暴にまとめますと、一段階めでペーパーテストの得点の高い受験生をとり、そして二段階目で部活動のスターを集める。これがいまの幕総の前期選抜です。
県千葉・千葉東・木更津では、二段階選抜は行っていません。「調査書」の加点もありません。
君津、前期選抜のシステム
同じく二段階選抜で「自己表現」が48点もある君津。
なぜ君津の入試が、部活動で活躍した受験生に有利なのか。
下の画像をご覧ください。
これは、君津の前期選抜出願で提出する「自己表現選択票」です。
「自己表現」って、中学時代にがんばったことや、今自分のできること・誇れることをアピールするものですよね。そうであれば、競技を指定されること自体がすでにおかしいと思いませんか。柔道やサッカーだっていいはずですし、女子で野球に取り組んできた人もいるかもしれません。楽器の演奏に中学生活をささげてきた、なんて人もいたりして。
それなのに、あえて競技を指定するということは、その競技のスター選手が欲しい、ということではないのかな・・・。なまはげおじさんはそう考えるわけです。
君津も、一段階目でテストの合計点の高い受験生をとり、二段階目で部活動の未来の中心選手を優先的にとっている。そのように思えるわけです。
「口頭による自己表現」って、「実技による・・・」と同等に扱われるのかなぁ。平等性という観点に著しく欠けるような気がするのですが、このあたりについて君津の先生方にこっそりうかがってみたいものです。
部活動だけじゃぁいけません
幕張総合と君津の前期選抜は、部活動で活躍した人に有利であることがおわかりいただけたと思います。
幕張総合は「進学校」なのか?
幕張総合は、学校側も在校生も「ウチは部活学校だ!」と強く意識しているようなところがあります。どの部も活発で、大会では存在感を見せています。そのことが幕総生のアイデンティティーなのかもしれません。学校全体が活発なのは大いに魅力的です。
しかし、その一方で、学年700人の学力の差がかなり大きいことでも知られています。最上位層は木更津とほぼ同レベルですが、下位層の中には勉強と部活動との両立を放棄してしまったような人もいるようです。
先日特集した、この春の大学合格実績についての記事です。最後の方に、他校との比較表があります。
入学時の偏差値と、学年700名という大人数であることを考えると、なんとも寂しいデータになってしまっています。
あるママンに、
幕総って、本当に「進学校」なの・・・?
という実に鋭い質問をされて、うまく答えられなかったなまはげおじさんであります(笑)。ここまで部活動ばかりに力を入れている高偏差値校&人気校&大規模校って、他県ではあまり見かけないでしょうなぁ。
君高はどこへ向かっているのか?
さて、君津です。
第9学区二番手校。
・・・なのですが、その大学合格実績はかなり寂しいことになっています。
要因はいろいろ考えられるでしょうけれど、そのうちのひとつは、部活動のスターを優遇する現状の前期選抜のシステム・・・ではないのでしょうか。
察するに、先生方としては君津を部活動の活発な学校にしたい、そうお考えなのでしょう。また、前期選抜で自己表現できる部を絞り込んでいることから、生徒がそれぞれに輝くという意味での活発さではなく、大会で実績を残すことを目指していると思われます。
しかし、部活動の実績についても、華々しいとは言いにくいものです(厳しい表現になってしまってゴメンナサイ)。
最近の君津、ちょっと迷走しているのかなという印象です。どこに向かって進もうとしているのか、なまはげおじさんは大変心配しております。
進学校を目指して部活動優遇をやめるのか、大会実績にこだわらないけれど部活動の充実した学校にシフトするのか(=前期選抜・自己表現での部の指定をやめる)、それとも幕張総合をモデルにして部活動に思いきりふりきるのか。
君津の令和2年度の前期選抜のシステム、注目です。
スターじゃなくてもあきらめないで!
幕張総合や君津に入学したいけど部活はパッとしなかったなぁ ・・・
・・・という人、あきらめないで。
スター選手たちより内申点を上げればよいのです。
そして、当日のペーパーテストで高い点数をとればよいのです。
まだまだ時間はあります。
勉強がんばりましょう!
以上、前期選抜で部活動優遇を実施している幕総と君高にスポットを当ててみました。それでは今日はこのあたりで失礼します。
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