なまはげおじさんです、こんにちは。
君津のさくら塾のブログへようこそ。
今日は中3生向け、図形の問題を考えますよ。なお、画像を多用しておりますので、パソコンなど大きな画面のほうが見やすいかもしれません。
※中学入試の問題ではありません!
対称性、特別な角
本日の問題はコチラ。
受験生のみなさんには、ノートやルーズリーフに正十二角形をササッとかいて、ぜひ挑戦していただきたい。
できるかな???
それでは、解いてみましょう。
正十二角形に対角線を引くとこうなります。
合同な三角形が、12個できるわけです。
この対称性に気づけるかどうか、これが大きなポイントですよ。
ここからは、1つの三角形のみ注目していきます。
その面積が求められたら、それを12倍すれば答えになるからです。
こういう考え方を、対称性の利用といいます。
360°÷12 で、30°の角を持つ三角形であることはすぐにわかりますよね。
また、これが二等辺三角形であることにも、すぐに気づけるはず。
その1辺の長さを、xcmとします。
書き込んでみましょう。
この頂角30°の二等辺三角形の面積をxで表して、それを12倍するのです。
さて、どうすればいいでしょうか。
受験生のみなさんは、30°の三角形といえば、即座に三角定規を連想できなければなりません。
1:2:√3 のアレです。
そうです、補助線を加えるのです。
ノーヒントでこの補助線をかけた人は、自分で自分を褒めてあげてください。
素晴らしいですぞ。
ここからどうずればいいか、わかりますよね。
補助線の長さを求めるんです。
1:2:√3 を使って。
よっしゃ、これで二等辺三角形の面積を、xで表すことができます。
それを12倍すれば、まさに答えです!
こうなります。
あとは、xの長さを求めるだけ。
左の直角三角形に三平方の定理を使ってもできますが、計算が高校生レベルになってしまいます。工夫次第でさばけないことはないのですが、かなりタイヘンです。
そこで今日は、さくらっ子が教えてくれたxの長さを求める方法をご紹介します。
特別な角に注目していくのです。
頂角30°ということは、底角は75°。
この75という数字を、特別な角に分けちゃう、という工夫をしていました。
75=●+▲、ということです。
わかるかな???
コチラです。
なるほど、こうすると、45°定規型が現れるんですね。
工夫はまだ続きます。
補助線を延長するのです。
コチラ。
うーむ。
1辺2cmという条件に、1:1:√2 や1:2:√3 を適用することができますぞ。
さっそくやってみましょう。
すると、こうなるはず。
さあ、ここでさらにもうひと工夫。
上の図に、補助線を加えると、また三角定規の三角形が現れます。
どこに引くでしょうか???
ココです。
60°定規型が出てきましたよ!
1:2:√3 ですよ!
わかることはコチラ。
xの長さがわかるところまで、あと一歩。
もう気づいている人も少なくないはず。
コレですね。
2つの直角三角形は合同なので、xの長さは単純に2倍すれば求められるわけです。
こうなります。
出ましたー!
x=√6+√2
これを代入すれば、とうとう答えがわかります!
はい、コチラ!
1辺2cmの正十二角形の面積は、24+6√3 cm2 。訂正;24+12√3㎠、計算間違えてますゴメンナサイ。
正十二角形の対称性を利用して、頂角30°の二等辺三角形に注目し、そして特別な角を活かすための工夫をしていく。
こう見てくると、中学数学の基本的な考え方が身についているかを問うている問題、ということがわかります。
図形の対称性の利用、
特別な角の利用、
これは入試本番でもあなたを助けることでしょう。
以上、求積問題のお話でした。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
この記事についてのコメント
似たような問題の解き方を調べていたらこの記事を見つけました。
中学入試で同じ問題があり、そこでは平方根を使わずに計算しているのですが。
学年で解き方が変わるのでしょうか?
こんにちは。
中学入試における「正十二角形の求積」は、1辺の長さが条件として与えられている出題ではありません。
正十二角形を「頂角30度の二等辺三角形」×12個に分割して考えるのは中学入試も高校入試も同じですが、中学入試では「頂角30度の二等辺三角形」の等しい辺の長さを条件にしているはずです。
条件が違うだけで、難易度(計算の煩雑さ)が段違いになるんですね。
コメントありがとうございます。
3×(√6+√2)² 展開したら 24+12√3 になる気がします
おおぅ、ホンマや(大汗
教えてくださってありがとうございます、訂正しておきました。