なぜ『時間と距離の関係』のグラフは直線じゃないのか

学習のお話
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こんにちは、なまはげおじさんです。

君津のさくら塾のブログへようこそ。

中3生向けの理科のお話です。
 
 
 

なぜグラフは曲線?

昨夜の自習室。

コピー用紙をハサミでチョキチョキ切って、それらをそぉーっと並べて、こんなものを作成。
 

 
コレ、いったい何を説明していたかと言いますと……
 
 
 


 
理科の教科書を持って来たさくらっ子が、こんなことを質問してくれたんです。
 

「このグラフなんですけど」
 

 
「『時間と速さの関係』についてのグラフが直線になるのは理解できるんです」
 

 
「でも、『時間と距離の関係』のグラフは、曲線ですよね」
 

 
「これって、どうして直線にならないんですか」
 
 
 

うむ。

これは中学生にはイメージしにくいよね。

わかる(わかる)。
 
 
 

では順番に考えていきましょう。
 
 
 

『時間と速さ』のグラフ

まずは、『時間と速さの関係』についてのグラフ。
 

見やすくすると、こういうことです。

 
つまり、こう考えればOK。
 

 
『時間と速さの関係』のグラフは直線になる。

これはイメージしやすいですよね。
 
 
 

『時間と距離』のグラフ

それでは、『時間と距離の関係』についてのグラフはどうでしょう。
 

色をつけてみます。
 

 
色のついたそれぞれ柱は、0.1秒ごとに移動した距離を表しています。

 
それに対して、下のグラフは、0.1秒ごとに移動した距離ではなく、その時間までの移動距離の合計を表しているんです。

 
ちょっと書き込んでみますね。
 

 
yには、スタートしてから0.5秒間に何m移動したか、それを表す数値が入るんです。

例えば、

  0~0.1秒 a(m)
 0.1~0.2秒 b(m)
 0.2~0.3秒 c(m)
 0.3~0.4秒 d(m)
 0.4~0.5秒 e(m)

だとしたら、

 y=a+b+c+d+e

ということですね。
 
 
 

これをグラフに表すなら……、
 

 
このように積み上げていくイメージ
 
 

隣の柱と直線でつないでみると……
 

 
曲線が見えてきませんか?

これを整えると、こうなるんです。
 

 
よって、『時間と距離の関係』についてのグラフは曲線になるわけです。

納得できたでしょうか。
 
 
 
 
 

以上、中3理科、物理分野のお話でした。

高校数学で「積分」という単元を勉強すると、さらに納得できるはず。お楽しみに。

それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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