こんにちは、なまはげおじさんです。
君津市のさくら塾のブログへようこそ。
今日は、中学生向けのお話を書き直しました。
高校選び、信頼できるネット情報って?
中学生のみなさん、気になる高校の名前でgoogle検索をすることはありませんか。
すると、その高校の公式サイトのほかに、いろいろな高校の情報が一括してまとめられているサイトがあることに気づくでしょう。
そういうまとめサイト、信頼できる情報ばかりではないんです。知ってました?
信頼できない情報
進学塾のプロ講師の目からまとめサイトを見て、これはアカンやろという情報を2つ指摘しておきます。
まず、高校の偏差値です。
本当にあてにならないです。いったい何を根拠に出した数字なのかと首をひねり過ぎて筋を痛めたくらいです。高校によっては相当ずれた数値が掲載されています。詳しくは、『中学生にもわかる偏差値のお話2-受験における偏差値について』を読んでみてください。
国・公・私立を問わず、偏差値情報は参考にしないほうがいいです。
そしてもう1つが、大学への進路実績です。
現役生と既卒生の結果がごちゃまぜなのはどうなんだろう。
既卒生の実績は、塾・予備校によるところが大きいでしょう。その実績を見て、あの高校に通えば●●大学に進学できるかも、なんてイメージさせてしまうのはちょっとどうかなぁ。
とはいえ、渋谷幕張や県千葉の現役生の多くも塾通いをしていますから、どこまでが高校の指導力によるものかは何とも言えないものですが。
合格実績なのか進学実績なのか、これもはっきりさせるべきです。
大学入試では、多い人になると7~8校の受験をすることもあります。1人の優秀な受験生が、7~8つの合格実績を積み上げるケースもあるわけです。
それって参考になるデータなんでしょうか。知りたいのは、実際にその大学に進学した生徒数ですよね。
中学生のみなさんが知りたいのは、「その高校に進学できたら、どんな大学に行けるんだろう?」ということではないですか。そうだとしたら、必要なデータは「卒業者数」と「現役での大学進学者数」です。
ネット情報で参考にすべきでないのは、偏差値と進路実績だと思います。
信頼できる情報
それでは、信頼できる情報とは何か。
それは、意外かもしれませんが、在校生や卒業生によるクチコミです。ネットには、そうしたクチコミを書き込めるようになっているまとめサイトがありますよね。
充実した高校生活を送っている在校生や卒業生は、みなポジティブなコメントを書き込むものです。『高校生活=私の青春』。キラキラした思い出をふり返って、楽しくコメントしたくなるわけです。
逆に、そうでない人は、ネガティブなことばかりになりがち。高校生活がつまらないのは私が悪いんじゃなくて、学校がイマイチだから・先生がひどいから・ろくなヤツがいないから。その気持ちも、わからんでもない(笑)。
ここで強調しておきたいのは、ポジティブなコメントも、ネガティブなものも、どちらもその高校の現実であるということ。
いいことばかりに目を向けるのではなく、悪い面ばかりを気にするのでもなく、「なるほど、そういうところもあるんだなぁ」という感じで読んでいくのがいいでしょう。
中学校だって、良いところも、あんまり好きじゃないところも、どちらもあるでしょう? そういうことですよ。
クチコミでおさえたいこと
クチコミの多くは、学校行事についてだったり、学校の雰囲気だったりですが、そのあたりはあまり深刻にとらえる必要はありません。流し読みでOK。
なぜなら、実際に入学してみないと、あなた自身がどう感じるかはわかりませんからね。
「行事に冷めた態度の人が多い」という高校に入学したら、バカ騒ぎする人こそいないもののみんないつもより笑顔で楽しそうだったり、「陽キャばかりで毎日楽しい」という高校は幼い人が多くただ単に騒がしいだけだったりするかもしれません。
クチコミで特におさえたいのは、行事や雰囲気ではなく、次の2点です。
1つめが、学習環境について。
特に、大学進学を希望している人は必須。勉強に集中できる環境かどうかは必ずチェックすべきポイントです。高校によっては、学習意欲に欠ける生徒が大半で、まじめな生徒がしんどそうに過ごしているところもあるようですよ。
高校選びとは学習環境を選ぶということ、なのです。
2つめが、指定校推薦についてです。
どの大学への推薦枠を持っているか、ということではありません。もちろんそれも大変気になるところですが(笑)、もっと大事なことがあるんです。
それは、誰が指定校推薦を使えるのか、です。
学力優秀で、学校生活のようすに問題がなければ、誰でも指定校推薦を使える。そう思っていませんか?
それがね、実はそうではないんですよ。
公立・私立を問わず、学年順位がトップレベルの生徒や上位クラスに在籍している生徒は指定校推薦を使わせない、という高校が結構あるんです。
そういう高校の先生方には、成績の良い生徒にはよりランクの高い大学に挑戦してもらって進学実績を積み上げたい、という思惑があるのかな……。
指定校推薦で大学進学しようとあえてワンランク下げて進学した高校、想定どおり学年順位は常に最上位、条件を満たしたので指定校推薦を申請するとなぜか先生方からNGを出され使わせてもらえず、しかたなしにその大学を一般受験し、結局不合格になった。しかし、同じ高校の下位クラスの人は、まんまと指定校推薦をもらってその大学に進学してた、ナニコレおかしくない? ……なんて話はゴロゴロあります。
ネットのクチコミをよーく読んでいると、〇〇コースだと指定校推薦はできないので注意、なんてコメントが見つかります。あぁ、この高校もそういうアレなのか……。
この「誰が指定校推薦を使えるか」というリアルなお話、もっとも正確性の高い情報を持っているのは、その高校の3年生でしょう。もし知り合いがいたら、インタビューしてみるのもアリかもしれません。
ただし!
クチコミはあくまでもクチコミであり、高校側の正式見解ではありません。正確な情報が知りたい人は、中学校の学級担任の先生にお願いして聞いてもらうか、または、学校見学の機会があれば保護者といっしょに直接尋ねてみるのがいいでしょう。
以上、高校についてのネット情報のお話でした。
制服がカワイイかどうかは、入学して半年も過ぎてしまえば気にならなくなるものですよ。校則が厳しいかどうかについても、みなさんが高校に入学してから状況が変わるかもしれません。実際、もうすぐすべての公立高校でスマホの持ち込みが解禁されて、wifiが整備されるようですし。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
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