【2019】公立上位校に合格するための前期選抜の攻め方【社会】

千葉県の高校入試
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こんにちは、なまはげおじさんです。前期選抜の攻め方シリースもようやく最後の教科・社会までやってきましたよ。

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得点のようすをチェック! 

 県教委発表のデータがこちらです。
 

 
 社会の平均点は、昨年度より 3.7 上がりましたね。
 (ちなみに後期選抜はビックリするくらい簡単でした)

 得点分布がこちら。
 

 
 平均点と最多得点帯との間に大きなズレはありませんね。入試時点での基礎知識や資料から推理する力などがそのまま表れたテストだったといえるのではないでしょうか。

 なお、理科と同じように、社会でも高得点者が続出しています。80点以上は全体の16%もいることに注目してください。県千葉・千葉東・木更津などの上位校の合格者は、みな80点台に乗せてきているものと考えるべきでしょう。幕張総合・君津であれば70点台を確保したいところです。
 

 目指せ、80点台! 

 

 この教科が得意な人は、90点台をねらってみましょう。
 
 

小問ごとの正答率をチェック!

 県教委発表のデータを参考に、小問ごとの正答率を棒グラフで表してみました。正答率が30%を割り込む問題は赤系で、30~50%だとオレンジで着色しました。
 

 大問3(5);4点満点は33.3% / 大問4(2);4点満点は21.4% / 大問7(3);4点満点は33.3% /

 お気づきでしょうか。
 グラフがですね、「中央に寄っている」んです。

 正答率が80%を超えるいわゆる簡単な問題は、たったの4問しかありませんでした。その一方、正答率が30%を下回る難しい問題も、2問のみでした。

  多教科と比べてみてください。
 

 
 80%越えの簡単な問題も、30%に届かない難しい問題も、まんべんなく出題されているでしょう? 社会科は違うんですね。正答率が、中央に寄っています。

 すなわち、だれもが得点できるような易しい問題はほとんどなく、また、だれも正解できないような難問もないということです。

 ですから、出題の大変を占めている平均的な難しさの問題で得点を重ねて、80点台を目指さねばなりません。
 
 

出題の形式をチェック! 

 千葉県前期選抜での社会の出題パターンは次の4つです。2019前期選抜での実際の出題とともに、ひとつずつ紹介していきます。
 

四択問題

 これがもっとも多い出題形式です。
 一例をご紹介。

 大問4(5)より。
 

 
 正答率28.1%。正解は「イ」。

 この問題を解くのに必要な知識は2つ。「日本の年号はいつ始まったのか(=大化、645年)」、そして「そのとき世界ではどのようなできごとが起きていたのか」です。

 このように、複数の知識を照らし合わせて考えるような問題が多いのが、千葉県の四択問題の特徴です。四択なのだからたいして難しくはないだろうなどと侮っていると、本番で痛い目にあいますよ(笑)。

 四択問題は全部で21問出題され、その平均正答率は 56.9%でした。ね? 意外にできていないでしょう?
 

記述問題

 苦手にしている人が多いですね。

 大問4(2)より。
 

 
 4点満点は21.4%、部分点のみも含めて得点をもらえた人は45.2%。正解例は下の画像のとおりです。
 

 
 記述問題は全部で3問出題され、その平均正答率(部分点での得点を含んだデータなので、平均得点率と表現すべきか)は 57.5%でした。 

 記述問題の採点について、県教委は「正解文の趣旨にそっていればよい」としています。つまり、採点基準は高校の先生方に一任するということです。それぞれの高校の受験生のレベルに応じたものだったかもしれませんし、採点していてあまりにも差がつかないのであれば採点基準を変更してより厳しいものにするといった対応もあったかもしれません。ブラックボックスですね。

 合格発表後の得点開示で、自己採点よりずっと得点が低くて驚いた、というつぶやきが聞かれるのがこの教科です。
 

語句を答える問題

 いわゆる一問一答形式ですね。

 大問2(1)より。
 

 
 正答率51.5%。正解は「高松(市)」。

 語句を答える問題は全部で7問出題され、その平均正答率は 64.2%でした。

 7問に共通する特徴として、平仮名での解答を認めないことが挙げられます。「漢字で書きなさい」、「カタカナで書きなさい」、中には「アルファベット大文字5字で書きなさい」という出題もありました。
 学校の定期テストを平仮名でごまかしているような人は、入試本番で困ることになるかもしれません。適切な漢字で答えられるようにする必要があります。
 

並び替え問題

 歴史分野での出題です。古い順に並べなさい。
 大問4(4)より。
 

 
 正答率41.1%。正解は「イ→エ→ア」。

 並び替え問題は2019年入試では1問のみの出題でした。ラッキーです。ひどいときにはこれが3問も出題された年もありましたっけ・・・。正答率が低くなりがちなので、受験生泣かせの出題とも言えます。今年の問題は、「ウ」が幕末のワードですから真っ先に消去できますし、かなり易しかったのではないでしょうか。
 

つながりまでおさえること! 

 ここまでを平均正答率に注目してまとめますと、

  語句を答える問題 64.2%
  記述問題     57.5%
  四択問題     56.9%
  並び替え問題   41.1%

 となります。

 公立上位校への合格を目指すのであれば、語句を答える問題はみな正答してくるので差はつかないでしょう。ではどこで違いが生まれるかといえば、それは並び替え問題や満点の取りにくい記述問題よりも、むしろ四択問題なのかもしれません。

 得点すべき問題で、着実に得点しきること。

 そのためには、ひとつひとつの基礎的な知識をしっかり身につけるだけでなく、ほかの知識とのつながりまできっちりおさえていかねばなりません。単なる暗記ではダメということです。ひとつの用語を覚えたら、それがほかの用語とどのようなつながりがあるのか、そこまで考えるようにならなければなりません。
 

 できごとや用語を丸暗記するだけではなく、つながりまで考えよう

 
 この意味では、教科書は最高の教材ですよ。
 
 

以上、前期選抜の社会の攻め方についての特集記事でした。それでは今日はこのあたりで失礼します。

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