【令和6年度最新版】データでふり返る千葉県公立入試

千葉県の高校入試
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なまはげおじさんです、こんにちは。

君津のさくら塾のブログへようこそ。

今日は、公立高校入試のお話です。  
 
 
 

流れが変わった

現高1の代の千葉県公立入試のデータが、昨日、県教委のサイトにようやくアップされました。神奈川県などは年度をまたがずに3月のうちに発表しています。千葉県もそうなってほしいものですな。

さて、どんな結果になったのかな? さっそくチェックしてみましょう。
 
 
 

R6入試の平均点

こちらが公開された平均点についてのデータです。
 

 
R6入試の最大のトピックは、マークシート型の答案用紙が採用されたこと。どの教科もそれに合わせた出題に変わりました。

もう少し詳しく見てみましょう。
 
 
 

5科計の推移

過去4年分の5科計の推移です。
 

※R2までは前期後期制

 
新制度4年目の5科計は 275.3点。新制度に切り替わってから初の上昇です。前年度に比べると、17点強のアップとなりました。

マークシート型の答案用紙が採用されるなら、選択問題が増えるので得点しやすくなる。そうささやかれていたとおりの結果となりました。
 
 
 

各教科の推移

次は教科別の平均点の推移を見ていきましょう。まずは、毎年ほとんど平均点が変わらない社会から。
 

 
「県教委は各教科の平均点が55点あたりになるように問題を作っている」と私は考えています。平均点が高すぎると上位校の合否判定が大変になりますし、低すぎるとその逆になってしまいますから。

この教科だけは、大きな変動もなく、常に安定しています。現中3生の入試でも、55点前後になるのではないでしょうか。
 
 
 

次は理科。
 

 
年度によって平均点の変動の激しいこの教科。R6入試は、前年に引き続き平均点の高いものとなりました。基礎的な出題が多かったので、この結果にも納得です。
入試翌日の理科社会の分析はコチラ
 
 
 

国語・数学・英語です。
 

 
国・数・英の3教科は、新制度になってからずっと平均点が下がり続けていましたが、とうとうその流れが変わりました。

なんと、3教科とも前年度よりアップしました。マークシート型の答案用紙を採用した効果がはっきりと表れた、そう考えてよいでしょう。

中でも目をひくのが英語です。8.8点もの急上昇。ここ10年ほどで最も平均点の低かった昨年度入試、さすがに難しくしすぎたと県教委も反省したのかもしれません。R6入試では、リスニングと英作文をシンプルな出題に変更するなどし、それが功を奏しました。

現中3生の入試はどうなるでしょうか。ここ数年の平均点の変動が大きすぎて、グラフが下にいくのか(=難化するのか)上にいくのか(=易化するのか)、まるで読めません。
入試翌日の国語・数学・英語の分析記事はコチラ
 
 
 

各教科の傾向

公立入試における教科ごとの傾向をつかむには、得点分布に目を向けるのがオススメです。県教委が得点分布のグラフを公表してくれていますよ。

上位校受検生向けに分析してみますね。

※以下のグラフの「1%」「2%」という表現は、私が目分量で読み取ったものです。厳密さには欠けますがご了承ください。
 
 
 

まずは、国語。
 

 
美しい左右均等なグラフ。この教科は毎年こうなります。

ご覧のとおり、90点台がほとんどいません。1%くらいかな。80点台が3%程度です。「千葉県の国語は高得点が取りにくい」、「入試本番で80点以上とれたら大成功」というのがよくわかると思います。
※なぜ千葉県の国語が高得点を取りにくいのかについては、コチラの特集記事をどうぞ

しかし、SS65を超える県千葉・県船橋・東葛飾・千葉東では、話が別です。昨年度は90点台が0%、80点台が1%でした。
 90点台 0% → 1%
 80点台 1% → 3%
つまり、R6入試は、最上位校の受検生にとっては難しい問題ではなかったということ。80点以上とれなかったら合格するのが難しかったのではないでしょうか。

なお、一部で「国語の聞き取り検査がなくなる」と騒がれているようですが、現時点ではまったくの未定です。夏までに県教委からアナウンスがなければ、現中3の入試でも聞き取り検査は行われます。
 
 
 

次に、数学。
 

 
平均点は、47.0 → 51.9 と4.9点の上昇。一見、それほど変わってはいないようですが、この得点分布のグラフを見ると、昨年度からの変化に気づかされます。

 90点台 1% → 2%
 80点台 4% → 6%
 70点台 7% → 11%

R6入試では80点以上が合計8%もいたことになります。ちょっと多すぎますね。ミスをしてしまうとライバルに大きく差をつけられてしまい、合否に直結するダメージになったかもしれません。

この教科は、毎年、いかにミスをしないかという「守備力」が問われます。R6入試では、例年以上にその傾向が強かったと言えるでしょう。
 
 
 

3教科目は、英語。
 

 
かつて、千葉県の英語は得点の差が最も大きく出る教科でした。SS60以上の受検生なら90点以上とるのも珍しくなかったのですが、その一方で、20~40点という人もかなりいました。結果として、入試の得点分布のグラフは頂点が2つできたものです。いわゆるフタコブラクダ型。中学入学時にすでにできている基礎学力の差を埋められないまま入試を迎えてしまっていたのでしょう。

昨年度のR5入試で、大きな変化がありました。フタコブラクダの解消です。毎年あった80点台のコブが、きれいになくなったんです。入試問題の難化。ここ10年で最低の平均点。「英語はもはや楽勝科目ではなくなった」とさえ言われたものです。

さて、今年行われたR6入試ですが、上のグラフが示しているとおり、フタコブラクダ型に戻っています。

 90点台 3% → 8%
 80点台 8% → 13%
 70点台 11% → 14%

高得点を狙いやすい傾向に戻りました。現中3生も、SS65以上の最上位校なら90点台を、SS60付近の上位校なら80点以上を得点したいですね。
 
 
 

4教科目は理科。
 

 
平均点は 1.6点下がっただけですが、実は上位層にとってははっきりとした難化でした。

 90点台 8% → 4%
 80点台 18% → 12% 

R5入試に比べると、高得点が取りにくくなっています。合否を分ける教科になってしまったか……。

現中3生の入試でも、基礎問題の出題が多くなる傾向は変わらないはず。まずは基礎固めをしっかりして、復習確認テストなどの模試で、安定して70点以上とれるようになりましょう。
 
 
 

最後は社会。
 

 
しっかり準備をすれば得点しやすい教科であることは、このグラフが示しているとおり。毎年同じことを書いていますが、上位校受験生なら、本番で80点台はマスト、できれば90点台にのせたいところ。
 
 
 

最後に5科計です。
 

 
復習確認テストなどの模試でいつも高得点を連発している人でも、入試本番で450点以上とるのは非常に難しいのが現実である、このことを知っておいてください。

2日目の第3教科の検査であまり大きな違いが出ないとしたら、合否を決定するのはわずか数点の差かもしれません。

『5段階評定』を軽んじている人はいませんか。それは大間違いだと思いますよ。定期テストも全力で取り組んでくださいね。
 
 
 

はい、まとめ。 

POINT 千葉県公立入試の傾向
●450点以上はなかなかとれない
●国語は80点以上とれたら成功
●上位校なら英語・理科・社会は90点台を目指そう

 
 
 
 
 
以上、千葉県公立入試のデータ特集でした。県教委のデータはコチラ

それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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