ちょっと濃いめの数学のお話【ひと筆書きの定理】

学習のお話
この記事は約3分で読めます。

 
 
 
こんにちは、なまはげおじさんです。

君津のさくら塾のブログへようこそ。

今日は中3生向けのお話、リライトです。
 
 
 

ちょっと濃いめの数学のお話

まず、「線分の比と平行線」の学習を終えた人向けに出題します。数学大好きなあなた、ぜひ挑戦してみてください。
 
 

問.下図において、AD=3,DB=4,BE=6,EC=7のとき、FA:EFを求めなさい。

 
 
自分なりの答えが出た人は、スクロールしてみてください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

答えは、39:28 です。

合ってましたか?
 
 

「平行線を利用して相似な三角形を見つける」ことを意識すると、

補助線をひけばいいのでは?

という発想にたどり着くはず。
 

例えばこう。
 
 

AB // GE

 
 
AB // GE となるように点GをCD上にとるんです。

すると、相似な三角形のペアが、2組見つかるはず。

こちら解答例です。
 
 

 
 
補助線をどこにひくのか、

それが難しいんですよね、コレ。
 
 
 

実は、まったく補助線をひかない解き方もあります。

解答例、その2。
 
 

 
 
この途中式は『ひと筆書きの定理』によるもの。
高校数学で学ぶ「メネラウスの定理」のことですが、さくら塾では覚えやすいのでこう呼んでいます。
 
 
 

『ひと筆書きの定理』とは?

『ひと筆書きの定理』とは、下図のようなキツネ型の図に対して使えるものです。
 
 

 
 
キツネ型の「耳」にあたる頂点がスタート、と覚えてください。

この図では、頂点Aか頂点Cから始めるわけです。

こんな感じ。
 
 

 
 
このとき、次のような関係式が成り立ちます。
 
 

 
 
最初の問題に戻って再挑戦してみてください。どうですか、ビックリするくらいカンタンに解けちゃうでしょ?
 
 
 

『ひと筆書きの定理』の証明

なぜ『一筆書きの定理』が成り立つのか?

そんな疑問を抱いてしまったあなた、数学のセンスがキラキラしてますよ!
 

……実はこれ、中学数学の知識でも十分証明できちゃうんです。
 

情熱あふれるあなたへ、

証明の方針と、

最初のカギについて、

それぞれアドバイスしますね。
 
 
 

証明の方針

まず、方針について。

平行線を利用して相似な三角形を見つける。
 
 

 
 
「平行線を利用して相似な三角形を見つける」というのが、この単元の裏テーマ。

でも、この図のままでは、平行線も、相似な三角形もありませんね。

ということは……?
 
 

……そう、補助線を引くんです!

それも、何かと平行な補助線を。
 
 
 

どこに補助線を引くべきか

証明するための最初のカギは、

どこに

どのような

補助線を引くかです。
 
 

いろいろな方法があります。
 

一例を紹介しますね。

こんな補助線を引いてみてください。
 
 

 
 
さっきと同じです笑
 
 

上図を見て、相似な三角形のペアが見つかりますか?

2ペアありますよね。
 
 
 

見つかりましたか?

△CGE∽△CDB、

△ADF∽△EGF、

この2ペアです。
 

これらを使って比例式をつくり、整理して、下の式に代入。
 

 
すると、うまいこと文字がバンバン約分されて笑、気がつけば 1 になります。

証明終了。

ただし、途中の計算式はちょっと大変、気合い入れて頑張ってください。
 
 
 
 
 

以上、濃いめの数学のお話でした。

それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

この記事についてのコメント

タイトルとURLをコピーしました