こんにちは、なまはげおじさんです。
君津のさくら塾のブログへようこそ。
『調査書』のお話の続きです。
ジャイアンの『調査書』
第1回は千葉県型の特徴について、第2回は内申点についてをそれぞれ見てきました。
公立入試では、次の4つの合計が高い人から合格になります。
ア;『内申点』
イ;『調査書』の加点
ウ;当日の5教科のテスト
エ;学校設定検査
今日は、イ についてチェックしますよ。
②出欠の記録
高校の先生方が内申点の次に気になるのは、やっぱりコチラの情報でしょう。
『出欠の記録』です。
欠席日数は少ない方がいいです。
高校の先生の立場になって考えると、やっぱり3年間元気に通い続けてくれる生徒が欲しいと思うんです。
だから、中学校は休まないほうがいい。
昨年度の公立入試では、欠席日数をどう扱ったのでしょうか。公立上位校についてまとめました。
●県千葉
3年間の欠席日数の合計が60日以上
●千葉東
各学年の欠席日数が30日以上
●木更津
各学年において欠席が20日以上
●幕張総合
各学年の欠席日数が30日以上
●君津
各学年において欠席が20日以上
まとめてみると、かなりの長期の欠席でなければ問題ないみたいです。
※上記の数値に引っかかる人は、学級担任の先生に相談を!
なお、千葉県では欠席の理由も書きます。
郷田くんの場合は、
「かぜのため2、腹痛のため1」
……こんな情報、本当に必要なの???
実は、この「出欠の記録」、加点要素があるんです。
欠席・遅刻・早退がすべてゼロを1年間継続できた場合、「皆勤」と書いてもらえます。
高校によっては、これを高く評価してくれるところもあるのです。
まとめるとこんな感じ。
学校はなるべく欠席・遅刻・早退しないこと
③行動の記録
次は、「行動の記録」です。
通知表にもありますね。
通知票ではヤンチャがすぎると「△」なんて書かれてしまいますが、『調査書』ではそれはありません。
「○」しかつかないのです。
ただし、あまりに好き勝手に振る舞ってクラスメイトや先生方を困らせていると、どの欄にも「○」がつかなくなってしまいます。
「○」が1つもない場合、高校の先生方もいろいろと察して不合格になることもあるようです。
そりゃそうですよね。
中退(=中途退学、高校を卒業する前にやめてしまうこと)になる可能性が高い人を、わざわざ入学させたりしたくないですもんね。
この「行動の記録」、上位校ではあまり重視されません。
加点対象ではないということ。
「○」が1つでもあればヨシ。
④⑤⑥特別活動の記録・部活動の記録・特記事項
特別活動の記録
部活動の記録
特記事項、
加点要素の高そうな3つ。
まとめていきますね。
④特別活動の記録
県教委は「項目ごとに、生徒の活動状況等で顕著な事実があれば記入する」としています。顕著な事実とやらがなければ、空欄になってもOKなのです。
しかし実際は、なるべく空欄を作らないようにと、作成者である学級担任の先生方が腐心なさっているようです。
学級担任の先生を困らせるのが、
「生徒会活動」の欄です。
美化委員とか、
生活専門部員とか。
「メンドクサイからパス」
……なんて人、欄がスカスカになるよ。
秋の選挙がラストチャンス。
選挙管理委員を真面目にやるんだ!
⑤部活動の記録
多くの大会で活躍した人は、この欄がギッシリ埋まるかもしれません。にぎやかでいいですね。
ただし、加点されるのは、
・部活動を重視する高校のみ
・県大会入賞以上
と考えましょう。
あんまり期待しすぎないように。
※特に幕総は求める選手のレベルが高いです
3年間どの部にも所属しなかった人は空欄になりますが、気にしなくて大丈夫です。いまどき減点されるようなことはありませんから。
⑥特記事項
持っている資格や、部活動以外で表彰されたことなどについて書くスペースです。
県教委は「取得資格、学校内外における奉仕活動、表彰を受けた行為や活動、運動能力測定の記録など、特記すべき事項があれば記入する」としています。
ボランティア活動について書いてもらうことも可能!
毎週福祉施設を訪れてお手伝いをしている、といった継続的に活動していることがあるのなら、学級担任の先生に申告しましょう。
学校行事の廃品回収とかではダメですよ
ここまでをまとめます。
加点されることはあっても、減点されることはない
⑦総合所見
最後は、「総合所見」。
担任の先生による、
「こういう生徒ですよー」
「いいコなんですー」
「合格させてくださいねー」
という愛のこもった200字作文です。
悪く書かれることはありません。
担任の先生方は(いろいろあったとしても)自分の生徒のことを応援してくださるはず。
合格しますように……!
と祈りを込めて書いてくださいます。
常にクラスメイトを怒鳴り倒している暴君のジャイアンでさえ、「大きな声で友達に声をかけるクラスのリーダー」なんて感じになります。
リーダーかどうかは意見の分かれるところですが、担任の先生がそう思ったのならしかたがありません。ウソは書いていないですよね笑
この欄の加点はありません。
じゃあ重要ではないのかというと、実はそんなこともなくてですね。
今日の特集の最初に、こんなことを書きました。
公立入試では、次の4つの合計が高い人から合格になります。
ア;『内申点』
イ;『調査書』の加点 ← 今日の特集
ウ;当日の5教科のテスト
エ;学校設定検査
この4つの合計が、同点になることもあるんですよ。
あと数名の合格者を決めれば合否の判定はおしまいという最終段階で、この合計点が同点の受験生が複数いた場合。
誰を合格にするべきか……!?
高校の先生方みんなで集まって、「総合所見」をじっくり読み込んだあとに議論することが、あるとかないとか……。
中3生のみなさん、学級担任の先生に失礼な態度をとっちゃダメですよ。
以上、『調査書』の特集でした。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
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