こんにちは、なまはげおじさんです。
君津のさくら塾のブログへようこそ。
今日は特集記事の第4回です。
魅力ある県立高校づくりの推進
県教委が発表した、千葉県の『県立高校改革推進プラン』について連続して取り上げています。
特集4回目は、「魅力ある県立高校づくりの推進」と県教委がまとめた、学科ごとの改革について見ていきます。
千葉県の県立高校は、大きく分けて3つの学科があります。
普通科、職業系専門学科、そしてその間の総合学科です。
普通科・普通系専門学科
・普通科
・国際科
・理数科
・体育科、美術科
職業系専門学科
・農業科
・工業科
・商業科
・水産科
・福祉科
・情報科
・家庭科、看護科
・総合技術高校
総合学科
それぞれどのような改革を検討しているのか、チェックしてみましょう。
普通科・普通系専門学科
ここでは、「教員基礎コース」と理数科について取り上げます。
教員基礎コースについて
普通科に入学後、希望する生徒は「教員基礎コース」「保育基礎コース」「医療系コース」などでプラスアルファの学びをすることができる、そんな高校もあります。
第9学区では、すでに君津に「教員基礎コース」がありますね。
「教員基礎コース」について、県教委はこんなデータをオープンにしました。
千葉県の教員採用試験、志願倍率がとんでもなく低くなってしまっているんだそうです。
「教員基礎コース」が設置されたときには、なんでそんなものが必要なんだろうと不思議に思ったものでしたが、ははぁそうでしたか。
今回の改革では、コースをさらに発展・拡充していくとのこと。
うーん。
「教員基礎コース」に力を入れるのって、あんまり意味がないですよね。
子どもたちからすれば、もっとも身近な職業こそが教師です。魅力に感じて志望する子は少なからずいるものですよ。
「教員基礎コース」があってもなくてもそれは変わらないのではないでしょうか。
現実問題として、日本全国で先生が足りていません。特に小中学校では、現場が回らなくなっており、学校によっては担任不在のまま新年度スタートになるクラスもあるようです。
幼い頃に教師を夢見ていた子は多くいたはずなのに、なぜ今教員不足になってしまっているのか。
それは、労働環境の過酷さが知られるようになったからでしょう。
twitterで「教師のバトン」と検索してみてください
教員不足を解消したい、教師をあこがれの職業にしたいと考えるのであれば、その根本的な原因である 多忙 を解消するのが先だと思いますよ。
そうでないと、カラダを壊すかメンタルをやられるかで、今以上に人手不足が深刻化するだけ。
先日も、某さくらっ子が、年度途中で辞めてしまった先生がいたと言ってたっけ。この地域の教育資産が失われてしまったことに、どれだけの人が気づいているのでしょうか。
県教委には、現在奮闘されている現場の先生方をもっと大切にしてほしいです。「教員基礎コース」を廃止すれば、担当する先生の仕事が減りますよ。
理数科について
以前もこのブログで取り上げましたが、木更津に理数科が設置されたのは、地域のニーズが高かったからではなく、第9学区にも理数科を置こう、と県教委が考えたからです。
どうしてそんなことを考えたのかは不明。
このエリアの理系中学生にとっては、木更津高専が憧れの学校。木高に理数科を作っても人気は出ないのではないかと言われていましたが、やはりそのとおりになっています。
県教委曰く、「現在、理数科の定員充足率は約93%であり、理数科の魅力を中学生に積極的に発信することが求められます」とのこと。
ニーズがないなら掘り起こせ。
理数教育に力を入れるように文科省から言われているのでしょう。
さて、理数科の改革がコチラ。
簡潔にまとめます。私の一言コメントとともにご紹介。
①理数教育拠点校の設置
船橋理数科をモデル校に?
②先端技術に対応できる人材の育成
それは大学でやればよい
③理数科の改編
お?
④小中学校の理数教育の支援
高校の先生の仕事を増やすな
⑤積極的な広報を展開
生徒を営業に使うな
気になるのは③ですな。
おそらく木更津など定員割れの続く郡部の理数科を意識してのものでしょう。
理数科ではなく、総合学科の中のコースにしてしまう、総合学科理数系列。
そして、今よりも普通科寄りにする理数探究科。
こうした改編を検討中だそうです。
……あれ?
ひょっとして、木更津は普通科ではなく、総合学科になるのかな。
・普通科 → 総合学科普通コース
・理数科 → 総合学科理数コース
仮にこうなったとしてだ、
それで地域のニーズは高まるのかい?
大丈夫かい、県教委???
職業系専門学科
クイズです。
千葉県では、高校卒業後に就職する生徒は、何人に1人の割合でしょう?
ア 3人に1人
イ 4人に1人
ウ 5人に1人
エ 6人に1人
正解はコチラ。
エ 6人に1人 でした。
思っていたより少ないなぁという感想を抱きましたが、あなたはどう思いましたか。
この欄では、第9学区にもっとも関わりの深い、農業科について取り上げます。
農業科について
園芸科という名称で、いくつかの高校に設置されていますね。
第9学区では、
・君津園芸科
・市原園芸科
の2校があります。
しかし、県内の園芸科の多くが定員割れを起こしており、明らかに需給のミスマッチが起きています。
どうして県教委は是正しないのかわからなかったのですが、今回のプランにひっそりと書かれてありましたよ。
「現在、本県では高校新卒者を含む新規就農者を年間 450 人確保することを目標としています(「千葉県農林水産業振興計画」より)が、令和元年度の新規就農者数は 317 人と、目標に達していない状況にあり、今後も更なる担い手の育成が求められます。」
あぁ、そうだったんですね。
はっきりとした数値目標があったので、農業に関する学科を減らすわけにはいかなかった、と。
私は、これから農業にスポットライトが当たるようになると考えています。じわじわと人気も出てくるかもしれません。
でも、新規就農って、めちゃくちゃハードル高いですよね。
かなり閉鎖的な社会ですし。
近しい親族が農業従事者であるなら別ですが、まったくそういうコネクションがない人にとっては何をするにもアウェイ状態。
新規就農者、増えるといいですね。
農業に関する学科は、特別措置として20人程度の少人数クラスにするのはどうでしょうか。
定員割れも防げるので学習意欲も高まるでしょうし、専門教育を施しやすくなるのでは。
総合学科
総合学科といえば幕張総合、第9学区には君津青葉があります。全日制では県内に6校。
県教委の改革案がコチラ。
注目すべきは、「総合学科を新たに5校程度設置」するという文言でしょう。
普通科を5校ほど総合学科にして、その中で●●系列を設ける、と。
普通科の●●コースと何が違うんだろう
定員割れの理数科を抱えて困っている高校が狙われるのかな。
県教委の発表を待つとしましょう。
以上、4回目の特集でした。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
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