【大学入試】大学入試の傾向が高校選びに影響している!?

千葉県の高校入試
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 日差しの暖かさに幸せを感じてしまうなまはげおじさんです、こんにちは。

 さくら塾のブログへようこそ。

 今日も大学入試のお話です。
 
 
 

大学入試の傾向と高校選びの関係

 前回のブログで、大学入試には3つの選抜方法があることにふれました。
 

 
 それでは続きをどうぞー。
 
 

最近の大学入試の傾向

 大学入試には、一般選抜(=旧一般入試)、学校推薦型選抜(=旧推薦入試)、総合型選抜(=旧AO入試)の3つの選抜方法があります。それぞれどのくらいの割合になるか、ご存知でしょうか。

 『週刊ダイヤモンド』という雑誌が特集を組んでいたので、それを元にデータをご紹介します。大学入試改革の前のものなので、呼称は一般入試・推薦入試・AO入試です。

 一般入試がもっとも多いとして……さて何%くらいでしょうか?
 

一般入試、
70%くらいかな?

私もそれくらいかなと思ってました

あ、もっと多かったの?

逆なんです、今はもっと少ないんですよ

 

週刊ダイヤモンド 2020/03/14 を参考に制作

 
 これは国公私立のすべてを合わせた入学者数についてのデータです。2000年度のデータと比較すると、傾向がよりはっきり伝わりますね。

 2018年度大学入試では、一般入試は54%しかいなかったんです。推薦入試とAO入試の割合がだいぶ増えたんですね。国公立大学でも(東大や京大も!)推薦入試はあるんです、ご存知でしたか?

 中でも、データを私大のみに絞るとこうなります。
 

週刊ダイヤモンド 2020/03/14 を参考に制作

 
 なんと、私大では一般入試での入学者は47%しかいなかったんです。いまや少数派になったと言えるでしょう。

 最近の大学入試は、推薦やAOを積極的に利用する受験生が大変多くなったのです。
 
 

大学進学を意識した高校選び

 大学入試の最近の傾向は、中学生の進路選択にも影響を及ぼしています。
 

高校でコツコツ頑張って、推薦かAOで大学に行くぞ!

 
 と考えて、高校選びをしているご家庭が増えているのです。これ、おそらく全国的な傾向なんじゃないかな。 
 

 例えば、指定校推薦でMARCHなどの有名大学に進学することを目指す中学生。各高校の推薦枠をチェックして志望校を絞り込み、
 

この高校の●●大学への推薦枠は3つか、学年の上位3人全員がこの大学を目指すわけではないだろうから、だいたい学年ベスト10に入っていればチャンスはあるかな。この高校でベスト10、私にできるかな?

 
 などと高校入学後のことまでイメージを広げて志望校を選択している人もいるかもしれません。
 

 例えば、将来看護師になることを目指す中学生。専門学校や短大ではなく、大学まで進学してから病院で働くことを希望。学費の関係で、できれば国公立がよいのだが、どうやら関東の看護系国公立はかなりハードルが高いらしい。

 ……あった。千葉県立保健医療大学。21年度入試の要項がコチラ。
 

 
 いわゆる「公募型推薦」で、それぞれの高校で推薦枠は2名。同じ高校の中に県立保健医療大への推薦を希望する人が3名以上いたら、より成績が上の人が推薦されることになるはず。
 

高偏差値の進学校を目指すのではなく、あえてランクを落として、定期テストの成績が上位にいられる高校を選ぶのもアリかも……!?

 
 なんて考えて高校選びを進めている人もいるかもしれません。実際、県立保健医療大へは、木更津・君津・袖ヶ浦などから進学しています。各校のホームページでご確認を。
 
 

 大学進学を意識した高校選び、これからも増えてくるのではないでしょうか。
 
 
 

「落とし穴」に注意!

 このブログを読んだ中学生の中には、
 

なるほど、そういう進路選びの考え方もあるのか!

 
 と影響を受けてしまう人もいるかもしれません。よし、志望校のランクを下げよう、とかね。待って、これからのお話も読んでいって(笑)。

 あのね、これ、「落とし穴」があるんですよ。3パターンほどご紹介しますね。
 
 

①学年上位をキープできるか

 これは指定校推薦狙いの場合です。

 まず、入学前にイメージしていたよりも高校の学習内容のレベルがずっと高くて、くじけてしまうことも珍しくありません。これが最初の壁。

 次に、ライバルが多いということ。誰もがチャンスがあれば指定校推薦、と考えています。大学から指定を受けるような進学校では、生徒はみな学習に意欲的です。競争は激しいものになります。

 指定校推薦で大学進学、甘く考えてはいけませんよ。
 
 

②孤独に耐えられるか

 これは、あえてランクを落とした高校に入学して、公募型推薦を狙う場合です。

 高偏差値の高校ほど、生徒はみな学習に前向きです。授業中も放課後も勉強への意識が高い生徒が大多数なので、大学進学を目指す人にとっては居心地がいいはず。そのような雰囲気の中で3年間過ごすために、高校受験を頑張るという人もいるはずです。

 逆に偏差値が下がっていくほど、授業中にスマホをいじったり、マンガを読みふけったり、つっぷして居眠りをしたりする生徒が増えていきます。どうしてそんなに真面目に勉強するのかと尋ねられることさえあるかもしれません。「真面目ちゃん」「ガリ勉くん」なんて呼ばれたりして。

 さて、あえてランクを下げて入学する高校で、流されることなく孤独に耐えられるでしょうか。
 
 

③推薦してもらえるか

 高校3年間コツコツ頑張って学年上位をキープして、成績は大学の示す基準を超えた。それなのに高校に推薦してもらえないという、悲劇的なケースがあるんです。

 私の見聞きした例では、高校の先生に「その大学よりももっと上を目指せるから、冬の一般入試まで頑張ろう」と言われてしまい、推薦見送りになったとのこと。ひどい。進学実績を積み増ししたかったのかな?

 こういうことも起こり得る、というのは頭の片隅に入れておいてくださいね。
 
 
 
 
 

 以上、大学入試の傾向と高校選びについてのお話でした。

 それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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