【令和3年度入試】新制度のトリセツ発表!

千葉県の高校入試

 
 
 
 go to キャンペーンとやらは修学旅行にも適用してくれるんですよね? せっかく収めた税金ですから、もう少し役に立つことに使ってほしいと思っているなまはげおじさんです、こんにちは。

 さくら塾のブログへようこそ。

 今日も高校入試のお話。長いよー、4000字オーバーだもん。お茶でもすすりながら、のんびり目を通してくださいね。
 
 
 

入試が変わるよ

 先日、県教委が入学者選抜実施要項を発表しました。今年の入試のトリセツ(=取扱説明書)みたいなものかな。

 新制度が始まるからなのでしょうか、例年よりずいぶん早い時期ですぞ。ひょっとしたら、問い合わせも多いのかもしれませんな。

 さて、それではさっそく見ていきましょう!
 
 
 

調査書が新しくなったよ

 調査書がね、新しくなったんです。これは実際に見てもらった方が早いかな。

 まずは、現高1までのバージョンです。
 

 
 ゴチャゴチャしていますな。

 そして、現中3生からのNEWバージョンがコチラ。
 

 
 誰も見ていないともっぱら評判だった「選択教科の評定」の欄がなくなりましたね。ずいぶんスッキリとしました。

 そしてもう1つの変更点が、「中学校評定合計平均値」の欄がなくなったこと。これについては、すでに特集した記事がありますので、そちらでご確認ください。
 

 
 上にあるとおり、いわゆる『内申点』に関する欄が変更されましたが、それ以外は昨年度までと同じです。デザインからして大きく変わるものかと思っていたので、正直拍子抜けしました。
 
 
 

選抜方法の大枠は変更なし

 選抜方法(=合否の決め方)について、要綱にはこうあります。

【令和3年度千葉県公立高等学校入学者選抜実施要項】
第9 選抜方法
2 調査書の必修教科の評定の全学年の合計値及びその他の記載事項、学力検査の成績、学校設定検査の結果等の選抜の資料は原則として得点(数値)化するものとし、選抜のための各資料の得点を合計した「総得点」に基づき総合的に判定する。選抜の資料の配点は各高等学校において別に定める。

 
 うむ、わかりづらいな(笑)。「調査書の必修教科の全学年の合計値」とは、『内申点』のこと。「調査書の記載事項」は、部活動・生徒会活動・英検などの『調査書の加点』のこと。

 つまり、こういう意味です。

合否は、次の4つの資料の総得点で判定する。
 資料1 内申点
 資料2 調査書の加点
 資料3 学力検査(=500点満点)
 資料4 検査(=昨日の特集をご覧下さい)

 
 これは現高1の代までと同じですね。つまり、大枠での変更はないということ。
 

 ただし。

 よろしいですか、ここから千葉県独特な表現がありますよ。

 ただし、「総合的に判定する」とありますので(これを私は千葉県構文と呼んでいます)、ボーダーライン付近に複数の受験生が並んでいる場合は、どの受験生を合格にするべきか、高校の先生方による話し合いなどがあるのかもしれません。

 新制度になっても、この「総合的に判定する」というブラックボックスは残されたままのようです。これはやめてほしかったなぁ・・・。
 
 
 

細かな部分は大きく変わるよ

 それでは突っ込んだ内容に移ります。

 確かに大枠での変更はないのですが、細かな部分が様変わりします。

 現高1の代までは、合否の選抜方法について、各高校のカラーが明確に打ち出されていました。中学時代の活躍を重視する高校(=調査書の加点が大きい)もあれば、そもそも『内申点』すら判断材料にせず当日のテスト一発勝負という高校もありました。

 結構自由だったんですよ。

 しかし、現中3生の代からは、「加点しすぎはダメ!」「『内申点』無視はダメ!」というように、ある程度、県教委が制限を設けることになります。

 上にあげた4つの資料について、変更点をチェックしていきましょう。
 
 

資料1 内申点

 昨年度は、上位進学校が『内申点』の数値をそのまま合否の材料にはしていませんでした。県千葉が「無視」、千葉東が「『内申点』×0.4」というように。両校は『内申点』を思いきり軽視しているので、「勉強には自信があるから中学校の授業なんていつも寝てるぜー」「提出物なんてテキトーだぜー」という人でも、入試当日に高得点をとることができれば合格できていたわけですね。実際にそんな人がいたのかは知りませんけど(笑)。

 新制度では、『内申点』について、「定数K」を導入します。

 各高校に「定数K」を選択させ、「内申点×K」の計算結果を、合否の判断材料にするよう定めました。「定数K」には0.5 ~ 2のうち、いずれかの数値を各高校が選ぶことができます。

 昨年までの県千葉は、「定数K」を 0 にしていたわけです。千葉東は 0.4 ですね。それが、現中3生の代からは認められなくなります。どんなに低くても、0.5 にしなければならないということです。
 

 ここでちょっと例え話。

 のび太くんの『内申点』が 80点で、スネ夫くんは 100点 だったとしましょう。のび太くんは受験する前からもう 20点も負けているわけです。

 この2人が、「定数K」が 0.5 の高校を受験すると、資料1はそれぞれ 40点と 50点になります。差が一気に 10点に縮まりました。これなら当日のテストの結果次第でひっくり返せるかも。

 逆に、「定数K」が 2.0 の高校を受験すると、160点と 200点になり、その差は 40点になってしまいます。これを逆転しようとするのは大変ですぞ。
 

 内房エリアの各高校、「定数K」はこんな感じになっております。
 

K=0.5
 県千葉千葉東

K= 2
 市原緑

K=1
 それ以外のすべての高校
 

 県船橋・東葛飾・佐倉など、県内の進学校の多くは、0.5 を選択しました。私の予想どおり、大学進学に力を入れている高校ほど、『内申点』を軽視する傾向が拡大しています。『算式1』という縛りがなくなり、『内申点』のインフレ化も十分ありえますから、次年度以降も 0.5 を選ぶ高校は増えていくのではないでしょうか。

 木更津は 1 ですか。0.5 を選ばなかったんですね。
 
 
 

資料2 調査書の加点

 現高1の代では、調査書の加点について、市原が最大 165点、姉崎が 95点、君津商業市原八幡が 60点に設定されていました。これらの学校では、部活動や生徒会活動など中学時代の活躍を重視していたのでしょう。

 ただですね、あまりに加点が大きすぎると、ちょっと問題があるのです。

 入試当日の得点がかなり低い受験生でも、調査書の加点が大きすぎると、逆転合格できてしまいますよね。こうなると、入学はできても、その高校の授業についていくのが大変、なんてことになってしまいます。もう行事や部活動どころじゃない。

 新制度では、これに県教委がメスを入れました。調査書の加点に上限が設けられます。最大で50点です。

 ちなみに、加点しなければならないという記載はありません。ですから、進学校については「加点ナシ」のままと予想します。
 
 
 

資料3 学力検査

 国語・数学・英語・理科・社会、500点満点です。

 ただし、いわゆる理数科や国際科では違います。

 当日の5教科の学力検査の「特定の教科」について、1.5倍して選抜材料とします。傾斜点ですね。数学や理科に強ければ理数科の入試では有利になるということです。・・・まあ当日はそういうタイプの受験生ばかりが集まるわけですが(笑)。

 令和3年度入試では、以下のとおりです。

●数学及び理科の得点を1.5倍する学校
 県船橋・理数科
 県柏・理数科
 佐倉・理数科
 佐原・理数科
 匝瑳・理数科
 成東・理数科
 長生・理数科
木更津・理数科と市千葉・理数科は1.5倍しない

●英語の得点を1.5倍する学校
 松戸国際・国際教養科
 流山おおたかの森・国際コミュ科
 成田国際・国際科
 東金・国際教養科
 市立稲毛・国際教養科
 市立松戸・国際人文科

 木更津・理数科は1.5倍しないんですね。傾斜点なし。ほかの理数科と違いを出してきたわけですが、なぜそうすることにしたのでしょう???
 
 
 

資料4 検査

 第6のテストである検査。

 現高1の代までは、県千葉の作文5点とか、千葉東の作文実質4点など、上位校ほど配点を低く抑える傾向がありました。

 新制度では、県教委がある程度の枠を設定することになりました。検査の配点は、10 ~ 100点。極端に低い配点はできなくなりましたし、昨年の京葉の 200点や姉崎の 180点のような高設定も封じられました。
 
 
 

極端な学校はなくなる

 10年に渡って続いてきた前期後期制。その総括として、県教委はおそらく「どの高校もやり過ぎじゃないかい?」と感じたのではないでしょうか。

 今まで各高校に一任してきた選抜方法に一定の縛りを設けるという今回の改革。

 これにより、極端な合否判定をする高校はなくなるはずです。そうなれば、高校生活に不適応を起こす生徒も減っていくかもしれません。
 
 
 
 
 

 以上、入学者選抜実施要項の特集でした。各高校ごとの具体的な選抜方法は、発表され次第、また記事にしますね。もう少々お待ちください。

 それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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