【なまはげ文庫】『FACTFULLNESS』

なまはげ文庫
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こんにちは、なまはげおじさんです。本の紹介シリーズ、『なまはげ文庫』の第1回をお送りしますよ。

あなたの「常識」は20年前で止まっている!?

 なまはげおじさんが読んだ本の紹介コーナー『なまはげ文庫』、
 第1回はこちらです。
 でかくて分厚いのです。

 
 『FACTFULLNESS』。
 このタイトルは著者のハンスさんの造語で、「データや事実(fact)に基づいて、世界を読み解く習慣」だそうです。

 あ、身構えないでください。
 そんなに堅苦しい内容ではありませんから(笑)。

 この本、たいていの本屋さんで1月あたりからずっと平積みされていますよね。
 かなり売れているみたいです。
 見かけたことのある方も多いはず。

 さて、どんな内容なのかといいますと・・・。

チンパンジークイズ

 うまく写真が撮れなかったので、某Amazonさんから画像を拝借します。
 この分厚い本は、こういうクイズで始まります。
 

 
 三択問題なので、ことばのわからないチンパンジーでも33%は正解できるはず・・・なのですが、これがなかなか難しい。
 ママンのみなさま、答えがわかりますか?

 読者の興味を引きつけるための話題提供ではあるのですが、いやはや秀逸であります。こういったクイズが12問ほど並べられております。おもしろそうでしょ?

 なまはげおじさんは、もちろんチンパンジーに負けました。
 えぇ、負けましたとも(笑)。

 Q1の答え→C、Q2の答え→C、Q3の答え→C、Q4の答え→C

人はものごとをドラマチックにとらえがち

 クイズそのものよりも、なぜ私たちは間違えた選択肢を選んでしまったのかにスポットが当てられています。

 筆者のハンスさんはお医者さんで、その理由を脳の機能にあるのだと説明しています。人間の脳には10の本能があり、それによって誤った選択肢を選んでしまうのだそうです。

 誰でも集団を2つのグループに分けてとらえる傾向がある。それは、自分が所属する「わたしたち」とそれ以外の「あの人たち」。
 これをハンスさんは「分断本能」と呼び、これに引っ張られすぎてしまうと事実を正しく見ることができなくなってしまうと訴えています。

 あ、確かに。
 そう膝を打つお話が読みやすい文体でテンポよく続いていきます。

 「分断本能」に引っ張られないようにするにはどうするべきか、もちろんそちらのお話こそがハンスさんがもっとも訴えたいこと。実際に読んで確かめてみてください。

 どうやら、私たちはものごとをドラマチックにとらえがちで、世界をありのままに受け止めることができていないようですよ。

事実に基づいて世界をとらえよう

 この本を読むと、私たちの常識と世界の現状とにかなり大きなズレがあることに気づかされます。なまはげおじさんの「常識」は、20年前のもののようです(笑)。
 チンパンジークイズは、この気づきのきっかけですね。

  ハンスさんいわく、
 「世界はどんどんよくなっている。ウソだと思うかもしれないが本当だ。
 その fact としていろいろデータを挙げてくれています。

 世界全体で、極度の貧困状態にある人の割合は、この20年で半分になった。
 自然災害による年間死亡者数は、過去100年で半分以下になった。

 あらホントだ。
 どんどん世界は良くなっているんだ。

 このような気づきがポロポロと生まれてくる本です。

△この本のイマイチなところ

 平易な内容ですし、さくらっ子でも楽しんで読めると思うのですが、

 重い。

 読んでいて疲れるくらい、重たいのです。
 まさにズッシリとしています。

 新書サイズで出してくれたらもっとうれしかったです。

追記;見える化 is 大事

 この本がベストセラーになった理由には、データの見える化があると思います。
 とにかくグラフがわかりやすいのです。

 例えばこちら。
 

 
 パッと見て、なるほど、です。
 なるほど、は学ぼうとする気持ちをさらに高めます。
 見える化 is 大事、ですね。

 このあたり、中学生の指導者として大変参考になりました。

さくらっ子もママンのみなさまも、興味のある方は申し出ていただければお貸しいたしますよー。それでは。

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