こんにちは、なまはげおじさんです。新学習指導要領についてまとめました。
学習指導要領が変わるのです
学習指導要領とは
まずはことばのお勉強から。
学習指導要領とは、文部科学省が告示する、教育課程の基準です。学校が各教科で教える内容を定めたもの。教科書の作成に大きな影響を与えます。
学習指導要領は、時代の変化に合わせておおよそ10年ほどで新しいものに変わります。「個性を生かす教育」だの「生きる力」だの「脱ゆとり教育」だの、文科省の崇高な理念に振り回されて、現場の先生方は四苦八苦しているようです。
2年後、新学習指導要領、全面実施
この10年に一度の変革が、2年後にやってきます。新中1生が受験学年になる4月から、2020~2030年版がスタートします。よりによって受験学年になった年から・・・新中1生は大変ですぞ。
新学習指導要領の変更点は
さて、この新学習指導要領、いったいどのような変更を予定しているのか、新中1生の視点で簡潔にまとめてみました。
キーワードは「学びの質」、学びを通してどのような力をつけるのか,そしてその力をどのように活用するのか、そういった観点がポイントだそうです。
でも、そのあたりは学校の先生方にお任せして、今日はすっ飛ばしますね(笑)。
国語
都道府県の名称に用いられている漢字のすべてが、小学校で学習することになります。岐阜県の「岐」や「阜」、新潟県の「潟」などですね。「潟」は難しいですよねぇ、昨日も某さくらっ子が20回書いて覚えていましたもん(笑)。
新中1生はそれらを学習しないまま小学校を卒業することになりますから、移行措置として4月以降に中学校で学習します。
この教科は、さほど大きな改訂はないようです。
数学
今まで3年生に学習していた「素因数分解」が、1年生に下りてきます。新3年さくらっ子がつい先週学習していたコレですな。
この新1年生も、4月以降、まったく同じ内容を学習することになるわけです。なんだか不思議な気持ちになりますなぁ。
新1年生は、ほかにも「累積度数」「四分位範囲」「箱ひげ図」など、ひとつ上の学年が学ばないことを学習していきます。
英語
この教科が大きく変わるのは、2年後です。かなり大がかりの変更を予定しています。
A.英単語 3年間で扱う英単語は1600~1800語に (現行1200語)
B.英文法 「仮定法」の基礎を追加
C.英文法 「原形不定詞」を追加
D.英文法 「現在完了進行形」を追加
E.原則として、授業はすべて英語で行うことに
今回の改訂で文科省がもっとも力を入れている教科です。日本人の英語力は、国際的に見て低水準である、これをどうにかしなければならない、と鼻息を荒くしています。
現行の中学英語は、確かにそれほど難しくはありません。ですから、高校で扱っている英文法を下ろしてくるのは(=B,C,D)予想されてはいることでした。また、語学ですから、語彙を増やそうとするのも(=A)当然でしょう。
しかし、AからEまでを、いっぺんに、ですか。これはタイヘンですぞぉ。新中1生は、1・2年時はセンパイたちと同じ形式の授業を受けて、3年生に進級したら突然ハイレベルな英語に変わるわけです。教材会社の方は、「中1ギャップ」ならぬ「中3英語ギャップ」が生まれるのではないかと心配していました。私もまったく同じ意見です。英語で授業を進めるのって、めちゃくちゃ難しくないですか? 現場の英語科の先生、どうお考えなんだろう。
この教科、本当に心配。
理科
今まで1年生が学習してきた「水圧」と、3年生が学習してきた「力のつり合い」が、交換されます。トレードですね。
ふむ、すると「フックの法則」や「浮力」はそのまま1年生に残るんですね。難しい内容なので、セットで3年生にパスしたいところなんですけどね。
このほかに、1年地学分野に「自然の恵みと火山災害・地震災害」が加わります。
社会
この教科は、地理・歴史・公民の3分野でできています。新学習指導要領では、地理の内容を減らして、そのぶん歴史を増やすことになります。
いろいろ調べたのですが、今年から来年にかけての移行期間、社会科の先生はかなり大変そうです。今までと同じように授業を進めることができなくなるので、授業進度の調整に悩むことになるのではないでしょうか。教材研究の時間が、今まで以上に必要になるでしょう。
新中1生は2年後が大変
まとめです。
新中1生は、2年後が大変になります。新学習指導要領が全面実施になるからです。もっとも心配なのが、英語。1・2年のうちに、基礎・基本をガッチリと築き上げていきたいと思います。
以上、学習指導要領の改訂についてのお話でした。
それでは今日はこのあたりで失礼します。
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