なまはげおじさんです、こんにちは。
君津のさくら塾のブログへようこそ。
県内の高校の大学進学実績のお話。
現役で大学進学できる高校はどこだ!?
毎年更新しております、千葉県 「現役」進学率ランキング。6月を過ぎてもデータが入手できなかったため、「今年は更新ナシです」宣言をしましたが、なんと7月第2週になって動きがありました。
『サンデー毎日 2024年7月21・28日合併号』に、全国の進学校について特集が組まれていたのです。難関大学・有名大学への「現役」での「進学者数」が一覧に! ありがたいッ!
※「現役生」とは高校3年生のこと。高校卒業後、再び大学受験に挑む受験生のことは「既卒生」「浪人生」などと呼びます。
※「合格者数」ではなく「進学者数」のデータです。実際に4月からその大学に通っている人数です。
今回掲載されている千葉県の進学校は、公立13校・私立9校、計22校です。
公立;市稲毛/県柏/木更津/小金/佐倉/県千葉/市千葉/千葉東/長生/東葛飾/県船橋/船橋東
私立;市川/芝浦工業大柏/渋谷教育学園幕張/昭和学院秀英/専修大松戸/東邦大付東邦/成田/日大習志野/八千代松陰
第5学区からは佐原が、第7学区からは長生が、第9学区からは木更津が、それぞれ1校だけエントリーしていますが、第6・8学区は公立も私立も掲載校なしです。第1から第4学区(都市部)の学校ばっかり。
昨年削られていた小金(松戸市)が復帰しました。学校選択は『サンデー毎日』さんのチョイスです。
さて、今年のこの特集記事も、 「進学率」 に着目してランキングを4つ作成しました。
進学率=進学者数÷卒業者数×100
例えば、卒業生が200人いる高校から、
50人が国公立大に「現役」で進学したら、
50÷200×100
で、現役国公立大進学率は 25%となります。
「合格者数」のランキングはあまり意味がないと思います。国私ともに辞退者がいますし、特に私大では1人の優秀な受験生が合格者数を荒稼ぎすることもできますから。
また、「現役」にこだわったのは、その高校の力をよりはっきり掴むことができると考えるからです。
以下の記事における「進学率」は、私なまおじが算出したものです。うっかりもあるかもしれませんので、参考程度にご覧ください。
国公立大「現役」進学率ランキング
それではランキング1発め、国公立大「現役」進学率ベストテンです。
多くの保護者と高校生が、「できれば国公立大に進学を……」という希望を持っています。
その理由は、学費です。
高校入学から大学卒業までにかかる費用は、
・国公立大学
→ 平均 743.0万円
・私立大学文系
→ 平均 951.6万円
・私立大学理系
→ 平均1083.4万円
これはあくまでも平均です。医学部医学科など、学費のかかる学部・学科の場合は、もっと国-私で差が出ます。
早稲田や慶應のような難関私大に合格できても、それを蹴って(合格を辞退して)国公立大に進学する人は、少なくないのです。
千葉県の進学校対抗、国公立大「現役」進学率ベストテンはコチラ!
・矢印は昨年度からの順位の変動を示す
・◆は私立高校
公立高校がランキングに7校も並んでいます。「てっきり私立高校の方が上かと思ってた」なんて声も聞こえてきそうです。たしかにちょっと意外ですよね。
国公立大への現役進学にこだわるなら公立高校、というのが千葉県のトレンドなんでしょうか。
ちなみに、この特集記事はもう5年目になるんですが、今年で5回連続県船橋が優勝しています。毎年40%を上回っているその安定感はお見事。「絶対に国公立」とこだわる生徒&先生が多いのかもしれませんね。
難関国立大「現役」進学率ランキング
2つめのデータは、「難関国立大」。
東京大/京都大/北海道大/東北大/名古屋大/大阪大/九州大/東京工業大/一橋大/神戸大
いわゆる『旧帝国大学+3』。国公立大の中でも特に合格するのが難しい難関大学に、現役で進学できた生徒は、学年全体で何%いたのか。
いってみましょう!
・矢印は昨年度からの順位の変動を示す
・◆は私立高校
難関国立大となると、やはり私立高校の名前が増えます。公立高校よりずっと早い時期に教科書指導を終えて、受験対策に多くの時間を使えるのが私立高校の強みなので、それも当然なのかもしれません。
このランキングでは、5年連続で渋谷幕張が優勝しています。ただ、だんだんと県船橋の実績が高く高く積みあがってきています。今年はとうとう絶対王者;渋谷幕張に大接近しました。来年の結果が楽しみです。
なお、毎年指摘していますが、この『旧帝大+3』こそが最難関である、というわけではありません。医学部医学科という理系最高峰もありますし、海外大学に挑戦する人も増えています(特に渋谷幕張)。また、地方にも高偏差値の公立大学があります。このことは、頭の片隅に置いておいてください。
早慶上理「現役」進学率ランキング
3つめのデータは私立大学。
早稲田大
慶應義塾大
上智大
東京理科大
私大の頂点、早慶上理のランキングです!
・矢印は昨年度からの順位の変動を示す
・◆は私立高校
この早慶上理のランキングは入れ替わりが激しく、渋谷幕張・市川・昭和秀英の私立3校に県船橋・県千葉の公立2校が挑む図式が続いていました。
今年のチャンピオンは、東葛飾。5位→7位→5位→7位ときて、突然の1位です。ピヨーンと跳ね上がった格好ですね。内訳は、早稲田45慶應7上智6東京理科20となっています。
ちなみに木更津は、5/1/0/4で合計10人でした。
MARCHG「現役」進学率ランキング
最後、4つめのデータはMARCHGです。
M 明治大
A 青山学院大
R 立教大
C 中央大
H 法政大
G 学習院大
関東の人気私大をひとくくりに MARCHG と呼んでいます。ベストテンはコチラ!
・矢印は昨年度からの順位の変動を示す
・◆は私立高校
MARCHGについては、毎年、小金と市稲毛の両雄が優勝争いをしている印象です。私立高校はあまり目立ちませんね。
関東で就職するなら、地方の国公立大に進学するより、MARCHGの方が有利と思われます。MARCHGの卒業生、関東の企業でたくさん活躍されてますからね。
今年のまとめ
今年のデータを見て私が感じたことは2つ。
●絶対王者の渋谷幕張に、県船橋が牙をむく。
今回のデータは、この2校の進学率が突き抜けている印象です。県千葉はどうしちゃったんでしょうか、ちょっと元気がないですね。
●MARCHG、同偏差値帯だと都市部の方が高実績。
国公立狙いと私大狙いでは、受験科目の数も違いますし、その内容・深さも異なります。高校入試とは違うのに、同じような感覚で「MARCHGを滑り止めに受験して全滅」、よくある話です。
国公立にこだわりすぎるのはNGであると、声を大にして伝えたいところ。特別な地縁があるわけでもない遠く離れた地方の国公立大に進学するのも考えものです。そこを卒業したあとどこで就職するのかというのは、頭のどこかに置いておくべきチェックポイントです。
早めに路線を切り替えて、本命をMARCHGから絞り込む。都市部の高校生の方が、そうした受験戦略に長けているようです。
おまけ。
千葉大への現役進学率。
公立高校が9校。去年もそうだったんですよ。なぜか私立高校からの進学者の少ない千葉大。
学費や交通費などを考えると、千葉県民には「公立高校→千葉大」がもっとも家計に優しいルートかもしれませんね。
今年は木更津が第4位。現役で38人も合格したのか、大躍進ですなぁ!
今年の特集はここまで。
大学入試で全国の猛者たちとバチバチやり合えるようにするために、中学生のうちに身につけさせるべきことは何か。それを常に意識しながら、さくらっ子の指導にあたりたいです。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
この記事についてのコメント
さくら塾さん、こんにちは。
昨今の県北の公立受験事情を申し上げると、
①公立御三家で唯一、中高一貫じゃない(高校から全員スタート)
②県千葉や東葛に比べて癖のない校風
③クイズ研究会や野球部など、特定の部活が強い
④立地が良い
⑤進路指導の手厚さ
⑥思考力を問う問題を導入していない(対策がシンプル)
といった理由で保護者ウケも良く、第1,3学区の生徒も県船を第一志望にする生徒が徐々に増えているようです。
特に第3学区の学習塾では、トップ層には東葛ではなく県船を勧めるケースがだいぶ増えたのだとか。
実績面では
特に今年の東大現役17人、国公立医学部に現役12人は相当すごい(県千葉でもこの人数は中々受からない)。
一橋東工にも全国トップレベルの合格者数を輩出している。中高一貫じゃなくてこれは大したものだと思います。
これらの背景から、現在県内で最も注目されている学校と言って良いかと。
毎年、超高倍率の県船ですが、今年はさらに上がりそう…一体何倍になってしまうのやら…
こんにちは。
県船橋については本当はもっと分析コメントを書いてあったんですが、諸々考えて思いきり削ってこの特集記事になっております。
①はねぇ……。おそらく県千葉も東葛飾もあまりうまく機能していないんだろうなぁ、というのが外から見た感想ですね笑
また遊びに来てください。
こんにちは!
時々 拝見させて頂いております。
木高の今年の千葉大学 現役合格者は40人です。進学したのは38人です。国公立合わせたら90人以上。
うちの子もこの夏の追い込み頑張ってほしいです。
お邪魔しましたm(_ _)m
こんにちは。
たしかに、木高から千葉大への合格者は、
現役 40名
既卒 2名
と発表されてますね。
お子さんの健闘をお祈りしております。