なまはげおじさんです、こんにちは。
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合格を辞退します
今週、塾関係者のSNSで大きな話題になっているのが、あの都立高校が2次募集を行うと発表したこと。
都立日比谷!
5年ぶりの実施です。
都立日比谷とは
都立日比谷、千葉県民でも耳にしたことのある校名ではないでしょうか。
千葉県の県千葉
埼玉県の県浦和
神奈川県の横浜翠嵐
というのがそれぞれの県のトップオブトップの高校ですが、東京都のそれは日比谷なんです。
大学進学実績は、この4校の中でも日比谷が突き抜けています。東大現役進学者数ランキングの常連校です。渋谷幕張など中高一貫の私立進学校と互角に渡り合える実績を毎年残している、全国No.1の公立校なんです。
ファクトチェック
「日比谷が2次募集なんて……」とにわかには信じがたく、都教委のサイトで確認しました。一次情報のチェックは大事ですからね。
ほ、本当だ――。
状況を整理します。
都立高校入試では、上位校は募集人員よりも多めに合格者を出すのが慣例です。上位校ほど合格辞退者がいるからです。
そう、日比谷ですら合格を辞退する受験生がいるんですよ。
例えば、国立の高校から繰り上げ合格の連絡が入り、悩んだ末に日比谷を辞退。例えば、早慶附属の私立高校から繰り上げ合格の連絡が入り、大学入試を回避して早慶までの進路を決定できるので日比谷を辞退。
千葉県と同じように、都立入試も合格したら必ず入学するよう中学校から指導があるようです。しかし、個々の事情を鑑みると、合格辞退は仕方のないこと。
昨年度の日比谷の入試は、募集定員317名のうち、推薦で63名が決まり、残り254席を学力検査で決定しました。実際の数値は以下のとおり。
募集人員 254
合格人員 273
合格辞退 13
入学者 260
合格者を19人多めにし、合格辞退者が13名出ています。
※ここでの「入学者」とは、期日までに必要な手続きを済ませた「合格者」のこと
さて、今年はといいますと、
募集人員 253
合格人員 268
合格辞退 17
入学者 251
2次募集 2
今年は合格者を15名多くしたのですが、見込み違いか、辞退者がそれを上回る17名出てしまったようです。
都教委の要項をチェックしました。「合格候補者数については、入学手続者数が募集人員に対して過不足のないよう、適切に決定する」、ふぅむ。誰が「適切に決定する」のか、主語が書かれていません。都教委?学校長?
5年前の平成31年度入試、日比谷は2次募集で5名募集、170人が出願して倍率34倍! 結局163人が実際に受検し、8名が合格しました。
2名募集の今年も30倍を超えるのでしょうか。
千葉と東京の相違点
ここで、千葉県と東京都、公立入試の相違点について、今日の話題に沿って考えてみましょう。
まず、共通すること。
それは、どちらも上位校で合格辞退者がいることでしょう。
上に、「例えば、早慶附属の私立高校から繰り上げ合格の連絡が入り、日比谷を辞退」と具体例を書きましたが、『日比谷を辞退』のところは『県千葉を辞退』・『県船橋を辞退』・『東葛飾を辞退』でもあるんですよ。
2月20・21日
千葉県公立入試本番
↓
2月末~3月頭
早慶付属、繰り上げ連絡
↓
3月4日
千葉県公立入試合格発表
という流れなので、辞退するのも仕方がないんです。
千葉県と東京都、大きな違いは、合格辞退者が出てしまい入学者が募集人員を下回った場合、都立高校は2次募集を行うことです。千葉県ではやりません。
4月の入学式、県千葉・県船橋・東葛飾の会場に座っている新入生は、募集定員より3~5名程度少ないのではないかと想像しています。
※現在、各公立高校の実際の新入生の数は公表されていません。県教委に電話して確認したのですが、知る方法はないようです。各高校の進路実績に掲載されている「卒業生数」から推測するしかないかなぁ。
公立入試も、追加合格者(繰り上げ合格)制度をアリにしてもいいのかもしれませんね。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
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