公立入試、1回勝負に

千葉県の高校入試
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鼻の穴に直接取り付ける空気清浄機って、どこに売ってますか? こんにちは、なまはげおじさんです。

1回勝負になるとこう変わります

 現在、千葉県公立入試は「前期・後期制」で行われています。この2回行われていた入試が変更されて、2021年2月の入試から一本化されます。現中1生(=新中2生)の代ですね。
 

日程はこうなります

 今年(=平成31年度入試)実際に行われた公立入試の日程はこちら。
 

 
 2月1日(金)の出願から始まり、12日(火)に本番でした。1月半ばに私立入試もありますので、年が明けたら一気に大波が押し寄せてくる感じです。

 もし、今年、「前期・後期制」ではなく一本化されていたら、おそらくこのようになっていたはずです。
 

 
 受験生にとっては、最後の仕上げの期間が約2週間長くなりますから、これはありがたい変更です。

 中学校の先生方にとっても、教科書指導を今まで以上に時間をかけられるようになりますから、余裕を持って授業を進められるでしょう。また、前期選抜合格者の生徒が教室の雰囲気を弛緩させてしまうことに悩まされなくなります( ← 指導が大変みたいです)。

 高校入試の前後数日、高校では授業を行うことができなくなり、これが大きな負担になっています。ですから、高校側も、かなり助かるのではないでしょうか。

 受験が1回だけになると、受験生・中学校の先生方・高校側、そのすべてのスケジュールが大変ラクになると思われます。
 

倍率はこうなります

 今年の入試のデータを利用して、新制度での倍率を想定してみました。

 採用したのは、前期選抜の受検者数と、6日(水)に発表された合格者数のデータです。前期選抜だけで合格者を決定する、そういうイメージでの想定倍率ですね。

 こちらです。
 

 
 どの高校も、倍率の数字がだいぶ小さいなものに変わりました

 なお、現状の前期選抜にはいわゆる「チャレンジ受験」組も少なからずいます。一本化された新制度では、「チャレンジ受験」組は実力相応校に移ることが予想されるので、実際の受検者はもっと少なくなるはずです。県千葉・千葉東ともに 1.75 倍程度になるのではないでしょうか。

 ちなみに。
 お隣の神奈川県はすでに一本化していますが、高偏差値校で倍率が2倍を超えたところもあったようです。人気集中校と不人気校とで完全に二極化しています。
 

メリットとデメリット

 1回だけになる新制度、日程や倍率以外でのメリットとデメリットは、どのようなものが考えられるでしょうか。
 

1回勝負になることのメリット

 ざっとあげてみますね。

学力が大きく低下することなく入学できる

 現行の前期選抜合格者は、前期内定から入学まで、1ヶ月半以上間隔があります。

 するとどうしても気がゆるんでしまいますから、学習する習慣を失った状態で入学式を迎えるケースも多いようです。こうなってしまうと、高校生活の滑り出しがダラッとしたものになり、大学入試を意識した高校生に変身できるまでに半年程度の時間を要することになります。

 この改革によって、合格発表から入学までの期間が短くなり、家庭学習の習慣をなくさないまま高校生になれる人が増えるのではないでしょうか。
   

精神的にラクになる

 前期選抜では、およそ半分の受験生が不合格になります。そして、悔し涙を飲んだ受験生のほとんどが、後期選抜でもう一度同じ高校に挑戦しています。前期選抜で一度不合格になる経験、本当に必要なのでしょうか。

 誰もが前期選抜で合格したいですし、その希望を持ちます。しかし、前述したように受験生の半分が不合格になります。覚悟はしていたとしても、掲示板に自分の受験番号がないことを自分の目で確認するという経験は、大きなショックです。
 また、不合格を告げられた家族が落胆するのを見て、二度目のショックを受けることになります。そんな我が子を見守る保護者も、ものすごくしんどい気持ちになります。

 そこから短期間で気持ちを立て直して、後期選抜の出願に向かわねばなりません。

 現行の制度は確かにチャンスが二回あるのかもしれませんが、精神的な負担は相当なものになっています。20年以上高校入試とたたかう中学生と向き合ってきましたが、受験は一度きりの方がいいというのが、なまはげおじさんの実感です。
 

「前期組」「後期組」がなくなる

 さくらっ子OBたちに聞くと、入学後も「前期組」か「後期組」かを意識する場面は多いそうです。特に、定期テストの結果や、進路についてですね。

 「前期組」は追い抜かれてなるものかとストレスを抱えることもあるようですし、「後期組」の中には自信を持てないまま高校生活を送る人もいるようです。

 「前期・後期制」が廃止されて一本化されることによって、「前期組」「後期組」といった無駄なくくりがなくなります。全員がまっさらな気持ちでスタートできることになります。
 

保護者の出費が減る

 公立入試1回¥2,200。
 前期・後期と2回受けるなら、¥4,400。

 提出する願書には写真が2枚必要、2回受けるなら4枚ですな。

 それが一本化されることによって、半額になります。
 50%OFF。やったぁ。
 

1回勝負になることのデメリット

 デメリット・・・あまり思いつかないのですが・・・。
 

「チャレンジ受験」ができなくなる

 そもそもさくら塾では「チャレンジ受験」はさせていないので、これはあまりデメリットにはならないかなぁ。ちっちゃな塾なので、「木更津高校に●名合格!」みたいに考えることもしませんし。

 「チャレンジ受験」で合格できたら、それはきっとうれしいと思うのですが、入学後にだいぶ苦しむことになりますからね。大学入試の一般受験が非常に厳しくなっている現状、「チャレンジ受験」させる意義をあまり感じません。

 これについては4月の『入試説明会』 でお話します。
 

県教委の発表を待ちましょう

 現在県教委のサイトで、募集していた県民の意見をまとめたものが公開されています。

 それらを参考にするかはわかりませんが(笑)、遅くとも年内にはスケジュール等が発表されるはず。それを顔を長・・・違った、首を長くして待ちたいと思います。
 

令和2年度入試は「前期・後期制」、令和3年度入試から新制度です。お間違えのないように。

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