なまはげおじさんです、こんにちは。
さくら塾のブログへようこそ。
今日は、受験生向けのお話です。
常会? 臨時会? 特別会?
昨日、第202回国会が召集され、菅義偉氏が首相に選出されました。
時事問題として定期テストで出題されそうですが、この人の名前、漢字で書くのが難しいですなぁ(笑)。読み方も難しいですぞ、「すが よしひで」さんです。
3年生の中には、公民の授業で国会について学んでいる人もいるでしょう。ここで、新首相選出について、問題を出しますね。まだ勉強してないという人も、いっしょに考えてみてください。
【常会/臨時会/特別会/緊急集会】
教科書でいうとP84 – 87 ですな。
※東京書籍の『新しい社会 公民』
国会には3種類の会期があります。
常会 毎年1月に召集、150日間
臨時会 内閣が必要と認めたとき、またはいずれかの議員の総議員の4分の1以上の要求があった場合に召集
特別会 衆議院解散後の総選挙の日から30日以内に召集
※「通常国会」「臨時国会」「特別国会」はマスコミ用語
そして、衆議院の解散中、緊急の必要があるとき、内閣の求めによって開かれる参議院の緊急集会というものもあります。
さてさて。
新たに内閣総理大臣を決めるのは、多くの場合、総選挙の後です。総選挙の後の初めての国会召集で、内閣は総辞職しなければならないからです(憲法第70条)。
この「総選挙の後の初めての国会召集」のことを特別会と呼び、ここで首相指名選挙が行われます。
受験勉強でこのあたりをおさえるとき、
首相が決まるのは特別会!
なんてつい決めつけて覚えがちですが、ちょっと待って。
総選挙、やったっけ?
最近、街で選挙カーを見かけましたか?
見てないですよねー。
いいですか、総選挙をやってないなら、特別会とは呼びませんぞ。
今回、総選挙はやっていないので、特別会ではありません。
・・・ということは、答えは???
答.臨時会
そうなんです、首相が決まるのは、特別会だけじゃないんですよ。
常会の会期中に首相が辞任するなどしたら、常会の中で次の首相が選ばれることもあります(2001年の小泉純一郎氏や2011年の野田佳彦氏など)。
会期中でなければ(国会がお休みの期間であれば)、臨時会での首相選出です(今回の菅義偉氏や2008年の麻生太郎氏など)。
衆議院を解散し、総選挙の後であれば、特別会で決定することになります(2012/2014/2017年の安倍晋三氏や2009年の鳩山由紀夫氏など)。
受験生のみなさん、混乱せずに覚えてくださいね。
この事実を知っているかを問うような出題は入試ではあまり見かけませんが、今日のブログでふれた内容について、このような入試問題が過去に出ています。
ポイントは、特別会ですね(衆議院の総選挙が行われないかぎり特別会は開かれないから)。
この資料1からは、2012年12月と2014年12月の2回、特別会が召集されたことが分かります。ですから、答えは・・・
答.2回
もう1問。
こちらは一問一答形式なので、ぜひ即答していただきたいところ。
答.???(今日のブログのどこかに書いてあります)
以上、菅義偉総理選出に関して、公民のお勉強でした。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
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