前期選抜の出願は本日16:00〆切、明日夕方以降に模試会社が倍率発表を予定しています。なまはげおじさんです、こんにちは。さくら塾のブログへようこそ。
今日は、君津中と周西南中の1年生のお話。以前、両校の3年生の復習確認テストの結果についての特集記事 を書きまして、多くの方に読んでいただきました。今回はその1年生バージョン。
近隣のすべての中学校がそうなのかはわかりませんが、南中と君中の1年生は、夏休み明け(=8月)と冬休み明け(=1月)に、復習確認テストを行っています。
復習確認テストとは、通知表の成績とは無関係の業者テスト。その出題範囲は定期テストよりずっと広く、その年度に学んできたことすべてが出題されます。各中学校が入試対策で行っているもので、3年生の三者面談ではその結果をもとに進路について話し合いがもたれます。
つい先日、君中1年さくらっ子が1月復確の個票を持ってきてくれました。お礼を言って受け取りまして、さっそく結果をチェックします。
ありがとねー
(どれどれ……?)
(んー、やはりまだこの教科が弱いなぁ……)
(5科計がこの点だと、学年20位くらいかな)
(順位は、……えッ?)
(この点数で学年ヒトケタ、だと……!?)
(が、学年平均 227点っ!?????)
なんということでしょう。まだ1年生だというのに、復確の学年平均が 227点になってしまっています。各教科の平均点もえらいことになっています。
たしかに現3年生の5月の復確も大変な結果(=204点)になっていましたが、あの出題範囲は1・2年の教科書全範囲。今回の1年生は、4月から12月までに学んだことだけしか出ていないはず。つまり出題範囲は3年生の半分以下、いや、3分の1くらいでしょうか、その出題範囲でこの結果ですよ。
君中1年生の学力不振、3年生よりも深刻かも……
これがどういう状況なのか、タテの比較をして確認してみましょう。データ出しますね。さくら塾の数少ないデータを寄せ集めてみました。センパイたちが1年生だった頃と比べてみましょう。
8月の成績に比べると、1月はガクンと落ちるものなんです。みんな部活動に夢中になって、ろくに家で勉強しませんからね。……そうだとしても、今年の1年生、一気に落ちすぎですぞ。
南中のデータも作成しました。
南中1年生も、センパイたちと比べると、苦戦しているのが見てとれます。君中と南中、不思議なシンクロ現象です。なんでだろう。今年の1年生は、お勉強が苦手な人が多いんですか???
5科計平均点を、両校ミックスしてランキング形式にした表がコチラ。
最後に全データをまとめたものを。
うーん。
ちょっとキビシイことを書きますね。そういうのがイヤな方は、今日はここでさよならしましょう、また明日のブログをお楽しみに。
ちょっと間を開けますよ。
あのですね、復確で失敗してしまっても、別に問題ないんですよ。これ、内申点とは一切関係ありませんから。1月の復確でひどい成績だったからといって、受験で不利になるようなことはありません。
復確の結果は、内申点とは無関係。
しかし、復確の結果は真摯に受け止めるべきです。なぜなら、復確の結果は、入学してから学んできたことがどれだけ身についているかを如実に映し出しているから。つまり、復確で失敗してしまった人は、これまで学んできた基礎・基本がほとんど身についていない、ということです。そのようなボロッボロの状態で4月から新学年に上がるのって、怖くありませんか? 身についていない基礎・基本、3年冬の受験勉強だけですべて取り返すつもりですか???
このような話になると、「学校が悪い」「先生の教え方が良くない」などという声を耳にすることが少なくありません。断言しますが、悪いのは学校でも先生でもありません。
下の図を見てください。
学校の授業にまじめに参加しているのなら、たいていの生徒は授業中に理論を「理解する」、例題を「できる」というレベルにまで到達できます。まだ中学1年生、どの教科も小学校内容を深める程度の単元が多いですからね。
しかし、その後に自分で練習しないと、残念ながら忘れていってしまうのです。これは勉強だけでなく、スポーツにも同じことが言えます。スポーツでいえば自主練、勉強でいうならば家庭学習です。復習し、十分な量の問題演習をしなければ、身につくわけがありません。
「できる」までが学校の授業。もちろん学校の先生方も「身につく」レベルまでを目指していらっしゃるとは思いますが、実際には問題演習をするだけの十分な時間はありません。ですから、「十分に練習」し、「身につく」レベルを目指すのは、生徒それぞれが家庭で自主的に行うことになります。まじめに学校の授業に参加しているだけでは、成績がどんどん落ちていくのは当たり前なのです。家でコツコツ復習しなければいけないのです。
「できる」までは学校で、「身につく」までは家庭で。
このポイントに気づいている保護者は強いですよ。スマホ・YouTube・ゲームといった中学生を取り巻く誘惑にも負けることはありません。十分な勉強時間を確保できるならOK、そうでなければダメ、と明確な方針を打ち出すことができるからです。
子どもも(反抗しながらも)納得しますし、毎日コツコツ復習しますから、復確で大崩れするようなことはめったにありません。
君中・南中の1年生の保護者のみなさん、もし勉強は学校で完成できるものなんて考えていらっしゃるなら、それ間違った考えですのでそんな幻想は捨ててくださいね。今はそういう時代ということではありませんよ、昔からずっとそうです。家で復習し問題演習をしなければ身につかないし、テストで好成績はとれないのです。
毎日家でも机に向かうのが当たり前。そうした雰囲気を、家庭でも、地域でも、つくっていかねばなりません。ママ友も近所の人も巻き込んで、みんなで「家でもコツコツ勉強するのが当たり前よー」としていかなければ、……下のデータはさらに悪化してしまうでしょう。
最後に。
この復確は、実はよいきっかけなんですよ。基礎・基本の身についていない単元があることをお子さんが気づけたのですから。復習をうながすチャンスなんです。解答・解説を読めば「思い出す」ことができますし、復習すれば授業を受けたときのように「できる」レベルにまで戻れます。
そして、それだけで満足せず、ワークなどを利用して「十分に練習」すれば、いよいよ「身につく」レベルにまでステップアップも可能! 家でも毎日机に向かうのが当たり前、そんな雰囲気を醸成するのです!
よろしいですか、結果が返却された今こそがチャンスですよ。鉄は熱いうちに打て!
……しかし、これと並行して、期末テスト対策を進めねばなりません。君中1年は2週間前になるのを待たず、出題範囲表が配布されました。君中の先生方、仕事が早い! きっと復確の結果を見て、危機感を抱いていらっしゃるのでしょう。保護者・生徒のみなさんにも「このままじゃ大変なことになるぞ」という危機感を共有していただきたい! 先生方は打つべき手を打っていらっしゃいます、保護者・生徒も負けずについていかなきゃ!
具体的な動きも提案しておきますね。
まず、復確のふり返りを行い、復習すべき単元のリストアップをするのがよいでしょう。実際に復習するのは、期末テストを終えてから。効果は薄れますが、仕方がありません。
次に、期末テストの出題範囲の確認。
そして、おおまかなテスト勉強の計画を経てます。「この日は数学を2時間やってぇ……」とかじゃないですよ。コツは単元ごとで区切ること。最低1週間前にはワーク1周目を終える。そのあたり。
あとはそれを実行に移し、ふり返り、計画の修正をするというサイクルを着実に回す。
そんなところです。参考になったらうれしいです。
以上、南中と君中の1年生のお話でした。君中メインで話を進めましたが、南中についても同じですよ。
それでは今日はこのあたりで失礼します。
この記事についてのコメント
復確テストの結果を見て、おもわず「なんじゃこりゃ~!!」って叫んでしまい、目が点になるってこの事か、、、って 改めて思いました。
この1年間 甘く見てたかもと とても反省しています(他塾に行っててコメントさせていただいています。なまはげ先生のブログとてもためになるので)。 本人にも この結果を、見て どう思った⁉️って聞いたら、さすがに マズイ。。これは、マズイ。って言ってました。期末テスト頑張る。。。っと。今のところ塾がない日でも毎日自習しに行って、大量のワークをコツコツやってる様子。少しでも危機感が出てるみたいなので、かげで見守りつつ、たまに口出ししつつ。様子を見ていこうかと思いました。
「塾がない日でも毎日自習しに行って」
おぉー、いいじゃないですか。
そういう姿勢、学習意欲といってもいいのですが、そういったものがこの地域にはやや欠けているのかもしれません。
こんなのんびりした状態のまま学年が上がっていったら、この地域の大学進学率はさらに低迷してしまいます。もっとみなさん勉強に関心をもってほしいのです。
コメントありがとうございました。