こんにちは、なまはげおじさんです。
君津のさくら塾のブログへようこそ。
今日は特集記事の第2回です。
今回の目玉はでっかい単位制高校の新設
前回の特集記事では、県立高校の現状と課題について取り上げました。
①多様なニーズに対応しなければならない
②キャリア教育・職業教育の充実が大切
③人口の減少に対応しなければならない
これらを踏まえた上での県教委の『県立高校改革推進プラン』、どんな提案なのか、チェックしてみましょう。
……というわけで、ここからがようやく特集記事の本編です。
改革の方向性
県教委は、今回の県立高校改革の方向性を、次の8つにまとめています。
①学習意欲を喚起し、可能性や能力を最大限に伸長する学びへの転換
②Society5.0 に対応した新時代に求められる探究的な学びの推進
③全ての学科におけるキャリア教育と職業教育の充実
④共生社会の実現や多様な学習ニーズに対応した教育の推進
⑤スクール・ポリシーに基づく各校の魅力化・特色化と効果的な学校運営の推進
⑥生徒が生き生きと学ぶことができる教育環境の整備
⑦地域や企業、教育機関等と連携・協働し、身近な課題解決を考える学びなどの充実
⑧地域の特性に配慮し、地域の振興に寄与する高校の在り方や適正配置の検討
うむ、お役所表現ですな笑
修飾語が多くてわかりづらいです。
たぶんこういうことかな。
①学習意欲を喚起し、可能性や能力を最大限に伸長する学びへの転換
②探究的な学びの推進
③全ての学科におけるキャリア教育と職業教育の充実
④共生社会の実現や多様な学習ニーズに対応した教育の推進
⑤各校の魅力化・特色化
⑥教育環境の整備
⑦地域や企業、教育機関等と連携・協働
⑧高校の適正配置の検討
ちょっと見やすくなりましたね。
お役所の作る文書は、もっとも力を入れようとしていることを最初に、あまりふれてほしくないことを最後に書くものだ、と聞いたことがあります。
というわけで今回の改革の目玉は ① 。
「学習意欲を喚起し、可能性や能力を最大限に伸長する学びへの転換」の象徴として、「従来の学校規模にとらわれない大規模な単位制高校」を設置するそうです。
公文書で検討すると明記したのですから、これはもう決定事項なんでしょうね。きっとエライ人がご提案なさったんでしょう。
単位制高校とは
単位制の対になる用語は、学年制。
つまり、単位制の最大の特徴は、学年にこだわらない学びができることにあります。進級とか留年とかはないんです。
県教委は、資料として、単位制高校の特徴を以下の表で示しています。
修業年限 | 3年以上 |
学期 | 2学期制が望ましく、学期ごとの単位認定や弾力的な時間割編成が可能 |
入学 | 教育課程や時間割等の工夫により年度途中(秋)からでも可能 |
進級・卒業 | 修得した単位の累積が卒業に必要な単位数を満たせば、卒業が可能 秋卒業も可能だが、3年以上の在籍が必要 |
教育課程 | 興味・関心・適性・進路などに応じて科目を選択できる |
その他 | 未修得科目があっても、他の分野については先の学習ができる 異学年次の生徒と一緒に学習する場合があり、異年齢集団の中で、人間的な 成長を図ることができる |
お、なんだかステキな感じでしょ?
大学みたいでしょ?
あら、単位制、いいじゃないなんて思うでしょ?
でもね、実際は、多くの授業が必修という言葉で学校側から固定されているので、別の学年の生徒と一緒の授業を受けることはあんまりないです。
「修得した単位の累積が卒業に必要な単位数を満たせば、卒業が可能」という点も、3年以上在籍していないといけないので、結局はみんな一緒に3年3月に卒業することになっちゃいます。
飛び級で一足早く大学生になれるわけではないんです。
秋入学も可能とありますが、実際にはそんな入試を行っている高校はないですし。
まとめると、現行の単位制高校は学年制高校とそれほど変わらない、となります。単位制高校が人気だ、ということもありません。
今回の改革で、県教委は「より単位制らしい学校に」するために、これから大きく手を入れるようです。
他校の授業に参加して取得した単位もOKにするらしいです。校内に他校の生徒がウロウロしたりするのかな。
改革を経て、ニーズが高まることになるのでしょうか。
第9学区では木更津・市原八幡・君津青葉の3校が単位制です。
第1学区では、千葉東や幕張総合などもそうですね。
これらの学校は、今後10年間でシステムが大きく変わるかもしれません。
大規模な単位制高校の設置
ここまで読んでくださった方はすでにピンときていると思います。
大規模な単位制高校って、すでに幕張総合があるじゃないですか。部活動大好き boys & girls & teachers の集まる幕総が。
県教委は、第2の幕総を作るつもりのようです。
ふぇぇ。
それって必要なの?
現在の幕総は、看護科も含めると学年18クラス。「従来の学校規模にとらわれない大規模な」とありますので、おそらく同程度のマンモス校になると予想します。
幕総が幕張北・幕張東・幕張西の3校を合併して生まれたように、「第2の幕総」も学年6クラス程度の中規模校を3つほど合わせることになるのでしょう。
どこにできるのかな。
郡部(第4~第9学区)ではないですよね。小規模校ばかりですし。
うーむ、となると、第1学区(千葉市)か第2学区(船橋市・市川市・浦安市・松戸市・習志野市・八千代市)かな。
交通の便を考えると、船橋市かなぁ。
船橋総合高校(仮)
船橋令和総合高校(仮)
東京湾潮の香総合高校(仮)
人口が順調に増えている流山もアリかも……ないか、高校の数がそれほどないですもんね。
2000人を超える生徒を収容できる、巨大な校舎も必要になりますが、これは新築するんでしょうね。
経営難の私立大学から譲ってもらえたら安上がりですけど。
幕総ができたとき県内の中学生が目を輝かせましたが、あのときと同じようになるといいですねぇ。必要性については正直よくわかりませんが、ちょっと楽しみです。
長くなりましたので、今日はここまで。
それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
この記事についてのコメント
はじめまして。
幕総がもう一つ必要か??
確かに。
幕総は
きっぱり体育科作って
成績を完全に切り分けないと
勉学やる気ないチームに引きずられる人は減らないでしょうね。。。
新しく大規模高校作るなら
普通科や名ばかり総合科でなく
卒業したら○○という就職先は確実!といういろんな科が選んでいける高校ですね。
(旅行、医療事務、○○検査師や公務員試験とか)
なるほど、総合学科ではなく普通科と体育科に分けるべきだ、と。
おっしゃるとおりかもしれませんね。
コメントありがとうございました。