教育改革、最優先ですべきことは

なまはげコラム
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 秋物を入手すべくユニクロのセールを心待ちにしているなまはげおじさんです、こんにちは。

 さくら塾のブログへようこそ。

 今日は、教育改革についてのお話。
 
 
 

教育改革、最優先ですべきことは

 少人数学級、実現に向けて動き出すみたいですよ。

 9月11日(金)の記事
 

  少人数学級、推進意見相次ぐ 中教審部会で素案議論
 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の特別部会は11日、令和時代の学校教育の在り方に関する中間報告の素案について議論した。
 新型コロナウイルス対策で児童生徒間の距離を確保する観点などから、少人数学級を実現するよう求める意見が相次いだ
 部会では、パソコンを活用した授業が定着するのを見据え、学習進度に応じた個別指導が可能になる一方、その分きめ細かい目配りが必要になるとして、少人数学級を求める意見も多く出た。
 今月下旬に中間報告、年明けに答申をまとめる予定。少人数学級をめぐっては、政府の教育再生実行会議(安倍晋三首相の私的諮問機関)のワーキンググループも、感染拡大防止のため推進する方針を打ち出している。 

 
 その後、関連する記事も出ています。

 安倍前首相の諮問機関である「教育再生実行会議」と、文科省の諮問機関「中央教育審議会」の両方が、少人数学級を実現しようと声をそろえたわけです。これはもう間違いなく、少人数学級実現に向けて動き出すことになります。昨日、自民党の議員さんたちが文部大臣にお願いに行ったようですが、これは選挙前のアピールなのかな?
 

 賛成、賛成。

 すばらしい改革だと思います。
 
 

 可能であれば、ホントは、1クラス最大20人くらいがいいと思うんです。
 

 
 前も横も思いきり広くとれるので、空間に余裕ができる。

 つまり「密」になりにくい。
 

 また、空間に余裕ができるということは、そこで生活する生徒が感じる「教室が持つ独特の『圧』」がかなり低くなる。

 よって、教室に入りづらいと困っている生徒にとって大きなプラス。
 

 一斉授業は、生徒個々の学力差を考えると、生徒が少なければ少ないほうが進めやすい。授業進度が安定するので、突然の休校(コロナなど)にも対応しやすい。

 学習指導にもプラス。
 
 

 班活動するときはこんな感じ。
 

 
 うん、悪くない。

 クラスでの活動も十分できそうです。
 
 
 

 でもね、こんなの夢物語なんですけどね。
 
 

 例えば、学年68人の学校の場合。

 現在 最大40人
 ・34人×2クラス
 もし 最大20人にしたら
 ・17人×4クラス

 つまり、学級担任を2人増やさないといけないんですが、これが現実的に相当難しくなるんですよ。
 

 まず、人手が足りない

 今でさえ、体調を崩された先生や産休に入る先生のバックアップ探しが全国的に大変になっているのをご存じでしょうか。先生の数が不足しているんです。先生方に負担かけすぎだし、先生方に文句言いすぎ。教員採用試験も低倍率になってしまっている都道府県が目立ち始めましたよ。実質倍率1.3倍なんて高校入試より低いじゃないの、トホホ・・・。

 この状況で学級担任を2人増やすなんて、簡単にできることではありません。
 

 そして、財源がない

 新たに先生を2人雇うことにするのなら、公務員を2人増やすその費用は県が負担するわけですが、ご存じのとおり千葉県は財政的に大ピンチのままであります。市の財政を立て直した千葉市長が県知事になってくれたら、何とかなるかも・・・???

 教室も2つ必要になりますが、それは何とでもなると思うんです。いざとなったらプレハブ教室だ(笑)。
 
 

 記事によると、文科省は30人学級を目指しているとのこと。
 最大30人かぁ。さっきの例だと3クラスになりますな。今よりは断然いいけど、それでもまだ多いかも。

 菅内閣の改革の目玉の1つに位置づけられるかはわかりませんが、少なくとも首相在任中に実現することは相当難しいでしょう。

 ヒトもカネも足りませんからね。
 
 

 ヒトとカネ。

 最優先で手を打つべきは、ヒトの確保でしょう。

 増やすのも大事ですが、何より減らさないこと。全国的に、いま、経験ある人材が、どんどん失われていっています。

 職業として「先生」を考えたとき、あまりにもネガティブな要素が多すぎるんですよ。

忙しすぎる
 授業の準備も満足にできない
 残業するのが当たり前
部活動
 土日祝日もやらないとクレームが
 未経験でも指導者に
 校内の同調圧力
休めない
 心体両面で不調に

 そりゃ病休の先生も増えちゃいますよね。もうそろそろ本腰入れて、という段階はとうに過ぎています。一刻も早く何とかしないとアカンですよ。

 具体的には、

先生方のワーク・ライフ・バランスの改善
 定時になったら全員が即帰宅
 各家庭とケータイやLINEでつながらない
学校の業務の再定義
 最優先は学習指導
 行事の精選と削減
 部活動を学校から切り離す
 校門外の出来事は地域の仕事

 ・・・書き出すときりがないのでこのへんで。

 いっぺんに改善するのが難しければ、少しずつ、しかし着実に、進めていくべきです。
 

 「先生」という職業をより魅力的なものにしないと、先生を目指す若者が集まりませんよ。学校の先生になっても「やり甲斐搾取」されるだけ、そんな声も聞かれるようになっています。

 こんな状況が続いてしまうと、教員採用試験の受験者がどんどん少なくなってしまい、未来の先生の「質」が本当に下がってしまうかもしれません。それは未来の子どもたちにあまりに申し訳ない。
 
 

 菅首相、萩生田文科大臣、そして文科省の職員のみなさん、少人数学級の実現だけでなく、まず最優先で今働いている先生方を救ってあげてください。

 それこそが未来の子どもたちへの投資になります。
 
 
 
 
 

 以上、教育改革のお話でした。

 それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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