なぜさくら塾は誰でもウエルカムをやめて対象生徒を絞るようになったのか

こんな塾です

 
 
 
 3年さくらっ子、今日の授業は14:00からですよ。間違えないでね。何人かは夕方からとカンチガイしていそうで心配ななまはげおじさんです、こんにちは。さくら塾のブログへようこそ。
 
 
 

 今日のお話は、旧ブログからのリライトです。
 
 
 

 2010年7月にさくら塾を立ち上げた当初は、対象にする生徒を絞らない塾でした。勉強を頑張りたい人は誰でもウェルカム。『基礎徹底』『じっくり数学』『少人数一斉』の3本柱はそのままですが、特に木高・君高とか公立上位校といった文言は入っていませんでした。

 ですから、座席が6つのちっちゃな塾には、さまざまな生徒が集まりました。大手の指導が合わずに移って来た子、知り合いのいないところを探してきた子、小学9年生のような子、私の雑談だけを楽しみにしている子……。みんなで笑ったあとにすぐに切り替えて集中する、そんなメリハリのあるところはこの頃からありました。ただ、基礎学力の差がとんでもなく激しかったのです。
 
 
 

 オープンして数年後の秋。

 授業前にカップラーメンをすすっていたら、出入り口の戸が、静かにスライドしました。突然の来客。おずおずと入ってこられた親娘は、目を丸くしながらズズズッとやっている私を見て吹き出していたっけ。それが彼女との出会いであり、さくら塾が ver.2 に変わるきっかけでした。

 おはしを置いてさっそく話を聞いてみると、そのメガネっ娘、志望校が木更津高校だったんです。ドキッとしました。その年の春に卒業していったメンバーを、瞬間的に思い出したのです。
 
 
 

 元気な少年たちで楽しい思い出も多いのですが、なにせ誰でもウェルカムでしたから、6人とはいえその志望校も基礎学力もバラバラ。君高に行きたい子、袖高に憧れている子、公立ならどこでもいいという子、そして木更津高校を目指す子。

 偏差値でいえば40に届かない子から60を超える子もいるわけです。これって、学校の教室をそのまま小さくしただけですよね。

 今だから言えますが、授業は大変に難しく、悔いの残る指導になってしまいました。いくら少人数指導とはいえ、基礎学力に小さくない差がある場合、私自身が納得できる指導を継続するのは難しい……彼らの指導を通じて、このことを痛感しました。自分の指導力に自信があるからさくら塾を立ち上げたわけで、それなのにさくらっ子の基礎学力を十分に伸ばしてあげることができず、本当に、本当に悔しかったことを覚えています。

 さくら塾は、今のままでは、絶対に良くない。誰でもウェルカムを続けては、指導が行き届かず、まわりにあるような『その他大勢』の塾になってしまう。何より、こんなちっちゃな塾を選んでくれたさくらっ子と保護者のみなさまに申し訳ない。

 変わらなければ。

 でも、具体的にどうすればいいのか。

 答えの出ない大きな課題を抱えたまま半年が過ぎ、季節は秋になっていたのです。
 
 
 

 おだやかに微笑む親娘。さくら塾の説明をし、質問に答えていきました。体験授業の予約を入れていただき、パンフレットをお渡しして、親娘を送り出しました。おとなしい雰囲気の少女でしたが、「志望校は、木更津高校です。」と言いきる彼女の瞳からは、芯の通った強い意志を感じました。

 自席に戻って目を閉じると、春に前期選抜で木更津高校に落ちてしまった少年の合格発表当日の表情がフラッシュバックしました。そして、これまでずっと抱えてきたモヤモヤと、真正面から対峙するときがついに来たことを自覚しました。

 目を開けて、ひとりきりになった授業前の静かな自習室で、あえて声に出しました。

 「対象にする生徒を、絞ろう。」

 経営者としては、避けたいところです。ただでさえ少子化で厳しいのに、対象を絞ってしまうと生徒が誰も集まらなくなるかもしれないからです。ちっちゃな塾では非常に危険な選択ですが、……腹をくくりました。
 

 誰でもウエルカムはもうやめよう、無責任になってしまう。対象にする生徒を絞ることで、通ってくれる生徒にとって、より質の高い授業を提供しよう。
 
 
 

 このさくらっ子の入塾をきっかけにして、さくら塾は『木高・君高への進学を本気で目指す人』のみを対象にした進学塾に移行しました。さくら塾 ver.2 をスタートさせたのです。
 
 
 

 このメガネッ娘は木高に進学してからコンタクト派に転向し(笑)、都内某有名大学へ現役で進学、現在君津から電車で通っています。追記;いよいよひとり暮らしを始めたそうですぞ。

 ピンと来た方もいらっしゃるでしょうか、今日の突然の昔話に。

 そうです、成人式です。

 昨日、ひとり教室でパソコンとたたかっていたら、この親娘が晴れ着を見せに来てくれたのです。お化粧バッチリ、髪も結い上げて、爪も盛り盛りですよ(笑)。うれしかったなぁ……。キレイになったねぇ、と声をかけたらキャッキャとはしゃいでくれました。いっしょに写真を撮ったりして。

 ……写真……。

 おひげ……剃ってない……。

 何が言いたくてこのブログを書いたのかと言いますとですね、OBおよび現役のさくらっ子ガールズのみなさん、晴れ着を見せに来てくれたらもれなく「キレーイ」「ステキー」とほめまくってあげますが、なまはげおじさんは休日おひげも剃らずに仕事していますので、できれば事前に襲撃しますよと連絡をいただけるとありがたいわけですよ。おひげがボウボウの写真を残すのは、なまはげおじさんの美学に反するのです。じゃぁお休みの日も剃っておけばいいじゃんって?違うんですよ、おひげを剃らないところに休日の解放感を感じるんですよ。わかんないかなぁ。
 
 
 
 
 

 以上、なぜさくら塾は誰でもウエルカムをやめて対象生徒を絞るようになったのか、というお話でした。

 それではそろそろおひげを剃りますので、今日はこのあたりで失礼します。
 
 
 

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