比較の表現 Shizuka is as tall as I . にモヤモヤしちゃう

さくら塾日記

 
 
 
 今週は日曜日も授業をするなまはげおじさんです、こんにちは。忘れないようにするために書いてみました。さくら塾のブログへようこそ。
 
 
 

 中学英文法にね、比較の表現ってのがあるんですよ。

 私、この単元があまり好きではないのです。

 いや、違うな。

 キライ、かも。
 
 
 

 比較の表現は、大きく3つに分けられます。
  
 

 まず、2つを比べて「~より……」とする表現。

 Suneo can run faster than I .
 スネ夫は私より速く走ることができる。
 
 

 そして、3つ以上の中で「もっとも……」「いちばん……」とする表現。

 Gian is the strongest of us all .
 ジャイアンは私たち全員の中でいちばん強い。
 
 

 ここまでは問題ないんです。

 次ですよ。

 3つめの表現。

 「~と同じくらい……」。

 これを教えるとき、毎年モヤッとしたものを抱えるのです。

 次の例文を見てください。
 

 Shizuka is as tall as I .
 シズカは私と同じくらい背が高いです。
 
 

 日本の中学・高校では、昔からこのような例文で学習しています。今このブログをお読みの方もきっとそうでしょう。「何も問題ないじゃないか」、そんなつぶやきが聞こえてきそう。それがね、あるんですよ。この青字の英文には、ちょっとした問題があるんです。さて、私が指導中に抱えるモヤモヤ、その正体が何なのかお気づきでしょうか。
 
 
 
 
 

 モヤモヤの正体、

 それは、

 こんな表現、今は使われていないから。
 
 
 

 現在、中学生が学んでいるのは、アメリカ英語です。そのアメリカ人に言わせると、「日本人の話す英語は、ウチのおばあちゃんでも使わないような古風な表現だよね」なのだそうで。ぐぬぬ。その代表例が、青字の英文なのですよ。
 

 ちょいと説明します。
 

 Shizuka is tall .
 シズカは背が高い。
 

 Shizuka is as tall .
 シズカは同じくらい背が高い。

 この as は副詞です。

 Shizuka is as tall as I am tall .
 シズカは私と同じくらい背が高い。

 2つめの as は接続詞です。
 

 日本語でもそうですが、英語は同じ語のくり返しを嫌いますから、バッサリ省略して、

 Shizuka is as tall as I .
 シズカは私と同じくらいの背の高さです。
 

 となるわけです。

 英文法としてはまったく問題ありません。

 問題ないどころか、これが正解です。学校の定期テストも、高校入試も、こう書かないと減点かまたはバツになってしまいます。
 
 
 

 ところが、この英文はアメリカ人の耳には違和感があるようです。

 ポイントになるのは、as I の部分。

 アメリカでは、as …… as の後ろに、主格( I , he , she など)だけを置くことはあまりないんだそうです。特に実際の英会話では。なるほど、「おばあちゃんでも使わない」表現か。
 

 向こうではどんな表現をするか。

 なるべく例文を崩さず示すと、
 

 Shizuka is as tall as I am .
 

 この英文も文法的に間違っているわけではありません。最近の参考書にはしっかり掲載されています。初学者から見てもそこまで奇異には感じられないでしょう。公立入試の大問6「英作文」でこの英文を書いても、減点されるようなことはありません。

 ただ、中学校の定期テストで書いても問題ないかというと、それはケースバイケース、かなぁ。ほぼマルがもらえるとは思うのですが、たまにね、うん、……。
 

 アメリカ人の中では、2つめの as を前置詞ととらえる人も少なからずいるようで、そういう人たちはこんな表現をします。

 Shizuka is as tall as me .

 これ、通じちゃいますが、あくまでも英会話での表現と考えておいたほうがいいです。writing でやるべきではない。特に、中学生がテストでこのマネをするのは絶対にやめた方がいいです。入試にしろ、定期テストにしろ、間違いなくバツにされますから。

※最近の参考書には、この英文も掲載されています。つまり、2つめの as は前置詞としてとらえる考え方もある、と紹介しています。これについては意見が分かれますので、今日はここまで。
 
 
 

 つまり、日本の中学生が学んでいる英語と、今使われている英語とに違いがあるということ。

 日本の英語教育が間違っているとは思いません。原理・原則をしっかり理解することは大切ですから。

 しかし、今実際には使われていない表現を学習させることに対して、「なんだかなぁ」という思いも抱いてしまいます。

 これが私のモヤモヤの正体。

 今年もモヤりました、ええ、モヤりましたとも。
 
 
 

 中学校の英語科の先生の中にも、きっと同じようにモヤっている方がいらっしゃるんじゃないでしょうか。でも、あまりこのあたりの裏話をしてしまうと、初学者はてきめんに混乱してしまいます(笑)。いや、本当に難しい。
 
 
 

 さて、さくら塾のお話。

 比較の表現の二回目の授業。

 ミニテストの得点から、このモヤモヤにまつわる話をしても混乱しないだろう、そう判断して、昨夜2年さくらっ子に短い時間でこの内容を伝えました。
 
 

さくらっ子
さくらっ子

(へぇ~)

 
 
 って感じでしたね(笑)。

 たぶん、高校でまたこの話を耳にするはず。そのときに腑に落ちてくれたらいいなぁ。
 
 
 
 
 

 以上、比較の表現についてのお話でした。

 それでは今日はこのあたりで失礼します。
 
 
 

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