こんにちは、なまはげおじさんです。さくら塾のブログへようこそ。今日も中学生向けの内容ではありません。大人向けでございます。
続きものです。
前回の記事はコチラです。
↑ 人にものを教えるときに大切なのは、評価である。
↑ 3つの評価、その1・診断的評価について。
それでは続きをどうぞ。
3つの評価 ②形成的評価
形成的評価とは、単元の学習中に行う評価のことです。授業中に行う評価活動のことと考えていただいて結構です。
実際の教室でいえば、授業中にひとりひとりのようすを観察して行う評価のことですね。学校では、教室全体のようすを見て行う評価のこととも言えます。
説明を聞いているようすや問題を解いているようすを観察し、評価をすることで、授業の進行に微調整をしていきます。
授業中の形成的評価、具体的にはですね、・・・
この生徒は今ここまで理解できているな
このパターンはもう少しでものにできそうだな
うーん、わかったような表情をしているけれど、これはポーズだな(笑)
・・・といった判断をすることです。
成績をつけることではありません。
授業ではないもので・・・
そうですね、スポーツの指導で考えましょうか。
コーチはその選手のプレーを観察し、
現在の状況を評価します。
それをもとに練習メニューを指示し、
適時アドバイスをしていきます。
選手はそれに基づいて練習し、
助言を受け止め、
自らのプレーを改善していきます。
コーチはそれをまた観察し、
客観的に評価します。
評価が悪ければ、指導計画の再調整です。
練習メニューをBプランに変更したりするわけです。
部活動でよくある光景ですね。
実はこれこそが、形成的評価とそれに基づく対応なのです。
人にものを教えるとは、
評価し、対応することなのです。
学習指導と評価に話を戻しますね。
授業が進むたびに、ひとりひとりを評価し、それに合わせて、
もう少しだけペースを落とそう
あと5分だけ問題演習の時間を伸ばそう
この説明はダメだ、プランBの説明に切り替えよう
などと教え方を柔軟にパパパッと変えていくのが、形成的評価とその対応です。授業中は、形成的評価⇒微調整⇒指導⇒形成的評価⇒微調整⇒指導⇒・・・の連続です。
質の高い授業、そうですね、言い換えますと、基礎学力の伸びる学習では、評価と指導は密接にリンクしているのです。
なまはげおじさんに言わせれば、授業のうまい指導者は、客観的で適切な評価のできる評価者でもあります。大げさでもなんでもなく、評価は授業の生命線なのです。
ここでもうひとつ例え話を。
駅やスーパーなどでエビぞり気味でかんしゃくを起こしているチビッ子、いますよね。もう、ワァワァ大声で騒いでしまって、こちらのことばを聞き入れない。ママンのみなさまも、はるか昔にそんなピンチがあったのではないでしょうか。
そんなとき、どう対応していたか、ちょっと思い出してみてください。
周囲の目を気にする中、今までに有効だったさまざまな作戦のひとつひとつを思い返して、そのうちのどれが有効だろうかと必死に考えたのではないでしょうか。おもちゃ作戦、シール作戦、猫なで声作戦、怖い声作戦、抱っこ作戦、おんぶ作戦、肩車作戦、ちょっと距離をとって見守る作戦、置いてっちゃう作戦・・・。
なまはげおじさんの授業中の頭の中は、まさにそんな感じで高速回転しております。特に、さくらっ子が完全につまってしまって困っているとき、ごく短い時間で現在の状態を評価し、それに合った対応を求めて、かつての生徒に試してうまくいった教え方やアドバイスを思い出すべく、脳みその中の引き出しをウワァーーーーッと開けています。
エビぞり系チビッ子には本当に手を焼かされたことでしょうが、その対応を重ねていくと、
このコにはこの対応が基本線で、変化球としてこの手が有効な時もあるな
などと、経験を重ねるほど作戦や引き出しが増えていったはず。
人にものを教えるのも同じようなところがあります。
経験が大事。
難しいと感じるのは、その経験が十分ではないために、適切な形成的評価ができないか、対応の引き出しが足りていないか、またはその両方だから。そう思います。
ちなみに。
授業中だけではありませんよ。
自学自習でも形成的評価は大切なのです。
ダメだ、いったん教科書に戻ろう。
できてきたけど、まだ不安だな。もうちょっとだけ問題を解こう。
よし、もうこのパターンの問題は大丈夫だな。
「ダメだ」「まだ不安だな」「大丈夫だな」というつぶやきが、まさに形成的評価。自学とは、自分自身で形成的評価を行い、それをもとに対応を考え実行することともいえるのです。これを意識すると、自学はより質の高いものになるでしょう。
以上、形成的評価についてのお話でした。
最後まで読んでくださった方ははたして全体の何%かなぁ。・・・それでは今日はこのあたりで失礼します。
続きはコチラです。
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