言葉は、誤ると人の心に一生モノの傷を残す

なまはげコラム

 
 
 
 久しぶりに登校したさくらっ子の感想第1位は「疲れた」だったことをご報告します。体力落ちてますな。こんにちは、なまはげおじさんです。さくら塾のブログへようこそ。
 
 
 

 今日のブログは、twitter でつぶやいたことについて。本当はすべて twitter に書くつもりだったのですが、おそらく長文になってしまうなと判断し、こちらにまとめることにしました。
 
 
 

言葉は、誤ると人の心に一生モノの傷を残す

 昨日、こんなことを twitter でつぶやきました。
 

 
 これ何の話なのかといいますと、「この休校期間中についてしまった(学習面の)差は、もう埋めることはできない」という文言に対して思ったことなのです。

 最近いろいろなところでこのようなフレーズを見かけるんです。

 この文言が正しいのかどうかは脇に置きます。私が強く引っかかりを覚えたのは、これほど強い表現を、なぜあえて twitter やブログにわざわざ書くのだろうかということです。
 
 
 

 この3か月にも及ぶ休校期間には、それぞれのご家庭でさまざまなドラマがあったことでしょう。穏やかに家族で過ごすことができた人もいれば、とてもそんな雰囲気ではなく閉塞感で息が詰まりそうになった人もいたかもしれません。

 学習面で言えば、バリバリと自学に取り組み基礎学力をグングン伸ばすことができた人もいれば、そうではなかった人もいたことでしょう。

 どちらかといえば、うまく自学を進められなかった人の方がずっとずっと多かったのではないか、私はそう想像しています。
 
 

 それはひとりきりでは勉強ができないという理由ではありません。そうではないのです。

 この突然の休校期間で、子どもたちは友だちとふれ合う機会を奪われてしまいました。部活動もなくなってしまったので、大好きなスポーツをすることも楽器を演奏することもできなくなってしまいました。気晴らしに外出をしようにも、近所の人から白い目で見られそうでそれも難しい。

 この自粛期間は大人ですら参ってしまったくらいなのですから、子どもたちには相当酷だったはずです。家にいるだけなのに、かなりのストレスが、じわじわとかかっていたはず。
 
 

 そう考えると、日頃は家庭学習にしっかりと取り組めるような人であっても、みんながみんな順調だったとはとても思えないんですよ。

 日がたつにつれて無気力になっていってしまった人もいたでしょうし、勉強が手につかなくなってしまった人もいたでしょう。家の中で荒れてしまった人もいたかもしれない。そんな自分がイヤになって、ひどく落ち込んでしまった人もいるかもしれません。

 「勉強やらなきゃ」と思うけれど、どうにも気持ちがシャンとしない。なんでこんなにやる気がでないのか、なんでこんなに落ち着かないのか、自分でもよくわからないまま時間だけがゆっくり過ぎていく。充実した一日を過ごせたな、と眠りにつくことが難しくなっていく。落ちていく自己肯定感。

 なかなか勉強に集中できない日々。

 結局、思っていたように自学に取り組めないまま学校再開を迎えてしまった中高生は、相当な割合になるのではないでしょうか。
 
 

 この休校期間に苦しんだのは、生徒だけではありません。その保護者の方もキツかったはずです。

 3ヶ月も学校に通えず、どんどん気力が落ちていく我が子。ただただゴロゴロしている。机に向かうべきじゃないのか、でも落ち込んで勉強が手につかない気持ちも理解できる、声をかけるべきか否か・・・。悩める我が子を見守り、ときに意見し、立ちはだかり、ともに悩んで過ごしてきた保護者の方も少なくなかったことでしょう。

 学校という施設は、ぶつかりあった親子にとって、一時的な冷却期間を提供してくれたりもします。それが利用できず、一日中顔を突き合わせなければならなかったのですから、思春期の子どもを持つ保護者のみなさんにとっては大変にしんどい期間になったのではないでしょうか。

 我が子は休校期間も自学に集中できていた、そう胸を張れる方はあまりいないと思うのです。むしろ、我が子の学習面に不安がいっぱいという方のほうがはるかに多いのでは。
 
 
 

 長く続いたこの休校期間、苦しんで過ごしてきた生徒や保護者の方が、「この休校期間中についてしまった差は、もう埋めることはできない」なんて文言を目にしてしまったら、どんな気持ちになるだろう・・・。

 もう埋めることはできない?

 もう取り返しがつかないってこと?

 読み手にとって、絶望を感じるには十分だと思うのです。
 

 これが、なぜあえて twitter やブログにわざわざ書くのかと、私が強く引っかかりを覚えた理由です。
 

 これほどの強い言葉を使うことができるのは、相手との信頼関係が築けていて、なおかつ対面で直接伝え、そして「今のままじゃまずいよね」「さあどうする?」「そろそろ本気で頑張ろうか」などと提案・激励につなげるときだけだと思うんですよ。関係&直接&激励。

 私も、ここぞというときには、さくらっ子に強い言葉を投げかけることはあります。まさに「ここが勝負だ」というときだけです。ガツンといきます。
 その瞬間は、ベテランになった今でも、震えます。だって、言葉って、誤ると人の心に一生モノの傷を残してしまいますからね。本当はそんなことはしたくない。正直に言えば、耳ざわりのいいことだけ言って、笑って接するほうがずっといいですよ(笑)。胃が痛くなりますし、前髪がアレになっちゃうし。
 でもね、保護者の方から、学習面のサポートを任されているのです。今がまさにそのときと判断したなら、プロとして勇気を奮い起こして言わねばならない。その生徒にあった言葉を、心に響くように、伝えねばならない。もちろん、その後のフォローまでを考えて、ですけど。

 

 SNSなどで安全地帯から個人を直接的に攻撃するのは論外ですが、ひょっとしたら私も、このブログで誰かを傷つけるようなことを書いてしまっているかもしれません。言葉の持つ怖さを真摯にとらえ、自省的でありたいと思います。
 
 
 

 以上、teitter のつぶやきについてのお話でした。

 それでは今日はこのあたりで失礼します。どうぞ健やかな一日をお過ごしください。
 
 
 

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